現代ミステリー短編集(7) の商品レビュー

松本清張【作】,いとう瞳【絵】

2023/03/16

無駄を削ぎ落としたミステリー。
殺意/顔/万葉翡翠/他
殺意:毒殺/顔:有名になると不都合な俳優
万葉翡翠:万葉集と翡翠探し,行方不明

2021/05/27

勤務校にあるミステリーシリーズ・・・おお、松本清張！と読んでみました。
ちょっとセリフやものの言い回しが古い感じはしますが、短編でスラスラ読めます。
んー、いまどきの小学生向きではないかなあ・・・。
(貸出されているところを見ない(涙))
誰もが持っているような人間の心の奥のドロッとした部分が殺人の動機となっていて、そのザラリといや～なリアルさは時代が変わった今でも感じました。

「顔」
保身のために人を殺めた過去をもつ役者志望の若者が、じわじわと心理的に追い詰められていく様子は読んでいてスリリングで楽しめました。

2011/03/18

一体これはどれくらいの時代背景なのだろう…と思いつつ読んでました。
作者を考えて、かなり昔、だと思われますが
物の価値等を今に置き換えれば、別段妙な所はないです。

ドラマ何かで非常に暗い作品ばかり、と思いこんでいましたが
短編はそれほどでもなかったです。
短編だから、暗くなりにくい？
少し考えれば、暗いというより
人として怖い感じがしますが。
特に最初の話。
確かに、ストレスを除外するのは当然なのですが…ね。

2009/10/07

ルビがふってあるのだから小学生も読めるといえば読めるのだが
何だろう
決して残酷な場面の直接的な描写も
sexシーンもないのだけれど
読んでいて生々しいのだ

冒頭の『部分』
こういう男の身勝手な感情
子供には多分理解できないだろう
身勝手だから男なんだけれど・・・

そしてラストの『顔』
大人の愚かさ
大人であるがゆえの愚かさ
これもまた子供にはわからない世界だろう

逆に言えば
この短編集にハマル子供って
ちょっと小説より恐ろしい・・・