ソクラテスとフィロソフィア の商品レビュー
この本を読んで良かったです。目からうろこがボロボロ落ちました。これまで、プラトンの対話篇を読んでも、「ふむふむ」と表面的に中身を知った気になっていただけでした。中身をちゃんと理解するというよりも、感情的に、これは好きだこれは嫌いだなどと感じていただけのような気がします。 しかし、...
この本を読んで良かったです。目からうろこがボロボロ落ちました。これまで、プラトンの対話篇を読んでも、「ふむふむ」と表面的に中身を知った気になっていただけでした。中身をちゃんと理解するというよりも、感情的に、これは好きだこれは嫌いだなどと感じていただけのような気がします。 しかし、この本を読むと、それぞれの対話篇において、どんなことが問題になっているのか、それについてこれまでどのような解釈がなされてきたか、それに対して著者自身はどんな解釈をしているのかということがちゃんをわかりました。この本の議論はどれも説得力があり、私は、取り上げられている対話篇について、全体としてすっきりと見通せるようになったような気がします。この視座をもったうえで、さらにプラトンを読み進めていけば、これまでよりもちゃんとしたプラトン理解にたどり着けるような気がします。 この本をきっかけに、初期プラトンの対話篇をいろいろと読んだんですが、ブクログにプラトン全集が出てこないので記録できません…。具体的には、ソクラテスの弁明、クリトン、プロタゴラス、ゴルギアス、イオン、エウテュプロン、ラケス、カルミデスです。【2022年11月20日読了】
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