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長崎乱楽坂 の商品レビュー

3.1

44件のお客様レビュー

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なんとも泥くさい、そして人間らしいドラマだ。

時代の波に遅れつつあるヤクザの一家。そこで育つ幼い兄弟、彼らの目を通して見る生々しい男と女の生き様が描かれる。故郷を捨てたいけど捨てきれない、兄の姿。なんとも泥くさい、そして人間らしいドラマだ。

zxc

2023/10/22

昭和の長崎の、ヤクザ稼業のおじさん宅に母子3人で身を寄せ、生々しい大人たちのゴタゴタを目の当たりにしながら育った駿。絶望とか羞恥とかここから脱出したい思いとか、駿はいろいろ抱えてるんだけど、なぜかドロドロした感じがない。最底辺にいる男たちに翻弄される女たちの諦めや哀しさも感じるけ...

昭和の長崎の、ヤクザ稼業のおじさん宅に母子3人で身を寄せ、生々しい大人たちのゴタゴタを目の当たりにしながら育った駿。絶望とか羞恥とかここから脱出したい思いとか、駿はいろいろ抱えてるんだけど、なぜかドロドロした感じがない。最底辺にいる男たちに翻弄される女たちの諦めや哀しさも感じるけど、読んでて辛い感じはなく、一気に読めた。 長崎弁で語られるセリフが、心地よいせいかな。

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2023/10/02

風呂上りの火照った肌に鮮やかな刺青を躍らせた猛々しい男たちが、下穿き一つで集い、日々酒盛りに明け暮れる三村の家。湾の見える町に根を下ろす、昭和後期の地方侠家の栄光と没落のなかに、繊細な心の成長を追う力作長編。(e-honより)

Posted byブクログ

2023/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「どよーん、がらーん」って感じの話だった。 私の中で駿はずっと「色の無い人間」として写っていて、だから梨花と東京に行かなかったことも、ほぼ廃人として離れに居を構えているのも「ふーん、やっぱりね!」としか思わなかった。これだけ無味乾燥無色透明な人間ならまあそうなるだろうな……と。 なんもなくてどうしようもない人間は、威勢だけの半グレの持つ独特の男くささにちょっとした憧れみたいなもんを抱えちゃったりするのかな〜。知らんけど!

Posted byブクログ

2021/02/12

長崎らしい独特の雰囲気がまさに乱を起こしているように賑々しく。自分には少し雄臭い感じが合わなかったけれど、文字だけでこれだけの乱が描けるのかということに脱帽だった。

Posted byブクログ

2020/03/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

既読感があるのは「国宝」を読んだせいか,それとも,ひょっとして再読?(再読だとしたら,そこまで印象に残らなかったということなので,さすがにそれはないか・・・.) 幼い頃は羽振りの良かった伯父たちの組も,駿が成長するに従い没落していく.それと同時にすごいと感じていた周りの大人の世界が色あせて見えてくる.捨てて出ていきたかったのに出て行けなかった駿.離れで男たちの絵を描きながら何を感じていたのだろう.

Posted byブクログ

2019/02/14

人生は堅実に、と思っている身としては、自分から人生を切りとっていくような男たちの生き方は現実ではまったくなじめず、だからこそ本で読みたいと思ってしまう。没落していく家からも、その土地からも出られない主人公の閉塞感は重くのしかかってくるけれど、大半が少年時代のおかげで読みやすくなっ...

人生は堅実に、と思っている身としては、自分から人生を切りとっていくような男たちの生き方は現実ではまったくなじめず、だからこそ本で読みたいと思ってしまう。没落していく家からも、その土地からも出られない主人公の閉塞感は重くのしかかってくるけれど、大半が少年時代のおかげで読みやすくなっている気がする。連作短編集として、描かれていない空白もまた、読者に想像の余地を残していて良い。

Posted byブクログ

2019/01/01

よく行くお店の常連さんのお勧め。 作家の名前だけ聞いて、どの本、というのは聞いていなかった。本屋で選んだのがこれ。 乾いた、固い文で、淡々とつづられた物語。 この人の他の本もこうなのだろうか? 最後はちょっと大げさすぎたかなぁ・・・。

Posted byブクログ

2019/05/03

やくざの家族の物語 地方のやくざ一家の物語、いつもの半端もんの男達が集まる家も時代とともに、廃れていき最後に物語の象徴的な離れが火事で焼ける。最初は子供目線で見ていた一家の様子も大人になり思い出となり、人は死に、殺されと憧憬と共に寂しさが伝わってくる。

Posted byブクログ

2016/09/04

何かを期待させるのだが、読み進んでも何も残っていない。自分に読解力が不足している?著者のパークライフという作品も心に響くものがなかっただけに、相性が悪いのだろう。

Posted byブクログ