土俵を走る殺意 の商品レビュー
こちらの本、2015年7月11日に読了していますが、レビューを書いていなかったので、本日(2021年6月19日)書いておきます。 著者、小杉健治さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 小杉 健治(こすぎ けんじ、1947年3月20日 -)...
こちらの本、2015年7月11日に読了していますが、レビューを書いていなかったので、本日(2021年6月19日)書いておきます。 著者、小杉健治さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 小杉 健治(こすぎ けんじ、1947年3月20日 -)は、日本の小説家。日本推理作家協会会員、1993年から1994年まで日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門の選考委員を務めた。 で、今回の『土俵を走る殺意』、その内容を適当なところからコピペすると、 大関大龍が横綱推挙を辞退!前代未聞の事態に世間は騒然となった。酒癖が悪く品位を保つ自信がないとは上辺の弁明に過ぎない。その奥に隠された驚くべき真実とは…。昭和四十二年、輝かしき高度経済成長の真只中。しかし、繁栄の裏には様様な不正があった。中学卒業後、東北の田舎から角界入りした一力士の動向が戦後日本の闇を焙り出す。社会派ミステリーの傑作。
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折角の横綱推挙を大関”大龍”が辞退した!! ミステリー作家で”良心”を持った作家であると解説の文芸評論家の細谷氏は著者を讃える。社会が抱える問題と真摯に向き合いながら、この”相撲”という日本の国技を通して、その時代(昭和30~40年代)を切り取る。 「日本の大企業が急成長を遂...
折角の横綱推挙を大関”大龍”が辞退した!! ミステリー作家で”良心”を持った作家であると解説の文芸評論家の細谷氏は著者を讃える。社会が抱える問題と真摯に向き合いながら、この”相撲”という日本の国技を通して、その時代(昭和30~40年代)を切り取る。 「日本の大企業が急成長を遂げた理由の一つに下請け制度にある。大企業は高学歴の社員だけを採用し、実際に必要な労働力は下請けに求める。そして、下請け企業は、いつでも首を切れる安い労働力を出稼ぎという形で確保していた」 この本に出てくる昭和30~40年代の搾取の構図はそのまま現代にも通じる。 僕らの世代(22年~24年)は、”金の卵”と持てはやされたが、これは要するに企業が欲しかった”低賃金の労働力”ではなかったのか・・・ 野球をテーマにした小説は良く見かけるが相撲をテーマにした小説に惹かれ購入した。 以前に1,2冊読んだことがあるが題名は思い出せない。 これでまた、読む楽しさが増えた。
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