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新釈 走れメロス 他四篇 の商品レビュー

3.9

351件のお客様レビュー

  1. 5つ

    87

  2. 4つ

    135

  3. 3つ

    97

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

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楽しみましょう!

原作を知っていれば知っているほど、森見氏のリメイクっぷりを楽しめるかもしれない。誰もが知っている名作たちが、京の都に甦る。空想世界で遊ぶ愉しみを、ここまで与えてくれるとは……森見登美彦、恐るべし。

abtm

2023/07/22

久しぶりの森見節に冒頭からにやりさせられました。 読み進めれば読み進めるほど、森見ワールドに寄せまくっていて笑いました。 坂口安吾の『桜の森の満開の下』を読むのが楽しみで、女が住処で開くパーティは原典の生首のシーンかな?と思い巡らせながら読みました。 梶井基次郎の『檸檬』もぜ...

久しぶりの森見節に冒頭からにやりさせられました。 読み進めれば読み進めるほど、森見ワールドに寄せまくっていて笑いました。 坂口安吾の『桜の森の満開の下』を読むのが楽しみで、女が住処で開くパーティは原典の生首のシーンかな?と思い巡らせながら読みました。 梶井基次郎の『檸檬』もぜひこの延長で読みたい。 田山花袋の『布団』も森見節ぴったりかも。 なんて妄想膨らみます。 下記あとがきより抜粋↓ 「山月記」中島敦 “虎になった李徴の悲痛な独白の力強さ” 「藪の中」芥川龍之介 “気に縛りつけられて一部始終を見ているほかない夫の苦しさ” 「走れメロス」太宰治 “作者自身が書いていて楽しくてしょうがないといった印象の、次から次へと飛びついていくような文章” 「桜の森の満開の下」坂口安吾 “斬り殺された妻たちの死体のかたわらに立っている女の姿” 「百物語」森鴎外 “賑やかな座敷に孤独に座り込んで目を血走らせている男の姿”

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2023/05/12

「新釈」という言葉、タイトルに惹かれて読み始めた本。ずっと読みかけだったのをやっと読み終わった! 走れメロスや山月記など、学校教科書に出てくる話も入っていて原作を知っているからこそ、この部分一緒だな、ここは違った視点で描かれていているなあ、など比較しながら読み進めるのが楽しかっ...

「新釈」という言葉、タイトルに惹かれて読み始めた本。ずっと読みかけだったのをやっと読み終わった! 走れメロスや山月記など、学校教科書に出てくる話も入っていて原作を知っているからこそ、この部分一緒だな、ここは違った視点で描かれていているなあ、など比較しながら読み進めるのが楽しかった。藪の中や百物語など原作をまだ読んでいない作品もあったけれど、知らなくても十分面白い。 中でも面白い、というか衝撃な展開だったのは走れメロス。芽野と芹名の私には理解しがたい友情はツッコミどころ満載だったが、走れメロスの世界観はしっかり描かれていて、こんな風に新たな物語を作れる森見登美彦さんのスゴさを感じました。 まだ読んだことのない藪の中や百物語も読んでみたい!

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2021/12/19

たしかタイトルに惹かれて購入した本。 過去の有名作品を京都の大学生を主軸にして現代的に、そして面白おかしくリメイクした短編集。 話の舞台は全編と「夜を短し」も含めてつながっているようで、 「夜を短し」との繋がりに気づけた際はニヤリとできました。 全体的にそこまで引き込まれたり...

たしかタイトルに惹かれて購入した本。 過去の有名作品を京都の大学生を主軸にして現代的に、そして面白おかしくリメイクした短編集。 話の舞台は全編と「夜を短し」も含めてつながっているようで、 「夜を短し」との繋がりに気づけた際はニヤリとできました。 全体的にそこまで引き込まれたりはせずに読了。 山月記とかどんな話だったか、オリジナルを覚えていないことが原因かも。

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2021/09/25

名作のエッセンスが森見ワールドの中に見事に再結晶している。一つ一つは短編であり、とかくだらっとしがちな森見作品の中ではしまりがあって読みやすい部類だと思う。好きです。

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2021/05/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

5つ話があったが、メインの走れメロスでいうと、本来のメロスは、諦めかける時もあるが、必死で刻限までに戻ろうとする。しかし、こちらは全くの逆で、主人公は必死で戻らないようにするし、周りのみんなは戻らせようとする。なかなか痛快であった。

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2019/08/19

一部しか原作を知らないので比較はできないのだから、知らなくとも楽しめる作品だと思う。が、やはり比較したいので、原作を読むつもりだ。どのくらい本作品がかけ離れたものなのか、楽しみである。

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2019/01/20

arucardさんリコメンド 森見登美彦さんは、同じ大学の同じ学部卒で、プロフィールを読む限り私の数年下だからたぶん在学期間に重なりがあるし、気になっていた作家です。 で、今回初めて読んでみました。 文章うまいなぁ、ってのもあるけど、あの大学が舞台だけあって、出てくる地名な...

arucardさんリコメンド 森見登美彦さんは、同じ大学の同じ学部卒で、プロフィールを読む限り私の数年下だからたぶん在学期間に重なりがあるし、気になっていた作家です。 で、今回初めて読んでみました。 文章うまいなぁ、ってのもあるけど、あの大学が舞台だけあって、出てくる地名などがことごとくはっきりと明確にイメージできるものばかりで楽しめた。 短編集なわけですが、表題作が一番お気に入りかな。

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2018/11/25

おなじみの愛すべき阿呆大学生ものから、「きつねのはなし」路線のぞくっとする話まで、いろんな雰囲気が味わえてお得な1冊。桃色ブリーフのインパクトと「桜の森の満開の下」の異質感が印象に残った。

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2018/11/13

古典名作をカバーした短編5編。 『宵山万華鏡』とも絡み合う話もあり。 森見登美彦氏は4冊目となるが、 いずれも妖し魔やかし、うっすらと膜が覆っているような。 阿呆な大学生が闊歩する京都の街は、今や存在するのだろうか。 阿呆すぎて、すごく憧れる。 やはり、中島敦の山月記は昔から大好...

古典名作をカバーした短編5編。 『宵山万華鏡』とも絡み合う話もあり。 森見登美彦氏は4冊目となるが、 いずれも妖し魔やかし、うっすらと膜が覆っているような。 阿呆な大学生が闊歩する京都の街は、今や存在するのだろうか。 阿呆すぎて、すごく憧れる。 やはり、中島敦の山月記は昔から大好きなので、 この短編集でも1番惹かれた。 超越した人間としてリスペクトされる斎藤秀太郎は、 しかし、己を内から見つめることも出来ず、鬼と化す。 憐憫さえを感じる彼を、私は大好きだ。憧れる。 今年の収穫、舞城氏に続き、森見登美彦氏かな。

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