新・学歴社会がはじまる の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
経済的背景・社会(政策)的背景などによる新しい学力格差の問題について、様々な統計データを用いて論述されており、問題の深刻さを再感した。 また、現在の学習指導要領(新しい学力観)などに対しても批判的に書かれており、印象的だった。 メディアなどで何度か見た事がある、家庭の経済的事情による学力格差の問題など、この本に記載されている統計データを見ると問題はとても深刻であるとまじまじと感じた。 その他にも競争や学校選択制による学力格差を生む影響など、様々なものが複合的に現在の学力格差問題に影響を与えていることを知った。 さらに2011年4月から施行される「新学習指導要領」は尾木先生によると「従来の詰め込み教育の再来」という認識であり、よりいっそう学力格差に影響を与えるといっている。 このような問題を踏まえ、「現場の教師はどのような教育をすることがベストなのか??」という問いが常に頭の中に残ってしまう。 そのヒントとしてやはり今気になるのはフィンランドの教育というものである。フィンランドはOECDが実施する学力テストでも常に上位である。 おそらくフィンランドの教育は日本が行おうとしていた理想にヒントを与えてくれるのではないかと思う。。。
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とくに小中における学力とは、学校や先生、友達が大好きだというヒドゥンカリキュラム(隠れた教育)の力によるところが絶大であり、そこがふくらめば、結果的に、子どもたちの生きる力も友達や先生を信じる力も太くなるはずである。自然に意欲的になり、学習の意味や生活の目的も明らかになって、得点...
とくに小中における学力とは、学校や先生、友達が大好きだというヒドゥンカリキュラム(隠れた教育)の力によるところが絶大であり、そこがふくらめば、結果的に、子どもたちの生きる力も友達や先生を信じる力も太くなるはずである。自然に意欲的になり、学習の意味や生活の目的も明らかになって、得点力もアップする。それが、「学校力」なのである。数量的学力の向上ばかり目指す「塾力」とは異なる点を忘れてはなるまい。
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