団塊格差 の商品レビュー
現在は社会保障制度をめぐり、若者と高齢者を前提に対比して考えられる中、高齢者層の上のレイヤーは団塊世代になりました。 しかし、その団塊世代間の格差や実情に迫るこの本は、より視野を広げてくれる本となりましたね。
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2007年刊行。後期高齢者に入ろうとする団塊世代の格差を検証する。切り口は、所得・資産格差、年金格差。結婚格差、子育て格差等。ある程度の差の存在は許容されるだろうが、今後、資産確保に成功しなかった自営業者がリタイアした時に格差が拡大しないだろうか、との懸念も。
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団塊の世代という名前で一括りにされてきて自分でもそれなりのイメージは持っていましたが、これはマスコミに作られたイメージだということがわかりました。自分は団塊の世代の後の世代ですが、たぶん大きくは違わないであろうという推測はでき、その中で自分の立ち位置もなんとなくわかったような気が...
団塊の世代という名前で一括りにされてきて自分でもそれなりのイメージは持っていましたが、これはマスコミに作られたイメージだということがわかりました。自分は団塊の世代の後の世代ですが、たぶん大きくは違わないであろうという推測はでき、その中で自分の立ち位置もなんとなくわかったような気がします。
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「団塊」前後世代の一員として周囲を見わたすと、明らかに老後の生活が楽そうな人と困難な人に分かれているように思える。 それぞれが同じような境遇のグループを作ることが多いから、はっきり目に見えた格差はそれほど大きくないようには思えるが、本書でその全体像と数値を確認することができた...
「団塊」前後世代の一員として周囲を見わたすと、明らかに老後の生活が楽そうな人と困難な人に分かれているように思える。 それぞれが同じような境遇のグループを作ることが多いから、はっきり目に見えた格差はそれほど大きくないようには思えるが、本書でその全体像と数値を確認することができた思いを持った。 高度成長と共に生きてきた「団塊世代」は、ある意味格差をあまり感じてこなかった世代かもしれないが、リタイア後、社会情勢の変化と共に、格差が表面化しつつあることがはっきりしてきた。 本書で調査した「貯蓄300万円未満29%、2000万以上19%」の数値は思ったよりも富裕層が多いが「なるほど」と実感したが、「退職金なし35%、500万未満12%」は、思ったよりも多い。 もちろん、「持ち家」のあるなしや、子どもの存在、また子どもが「正社員」か「非正規」かとかにより、裕福や困窮の度合いは一概には言えないかもしれないが、「大きな格差」を実感する状態であることは間違いがない。 「一億総中流」と言われたのは、確か1980年代の後半だったろうか。本書は、時代が変わったことが、はっきり確認できるものであるが、それ以上に踏み込んだ考察はない点がちょっと物足りない。 「子どもの27%がフリーター・ニート・派遣」との分析もあり、現在の日本が以前とは違い、ひどい状況に陥っていることが数値的に確認できることは評価できるが、できれば、「今後のトレンド」や、せめて「世の中への警告」などの主張も述べても良かったのではないかとの感想を持った。 それにしても、日本もひどい国になったものである。「勝ち負け」を安易に一部の数字のみで判断はできないかもしれないが、「勝ち組」になったと思われる2割はいいだろうが、「負け組」になったと思われる「3割」という数字はあまりに多過ぎる数であると思うのは私だけだろうか。
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[ 内容 ] 実はこんなにも階層間格差があった!! 月刊「文藝春秋」と共同で行った団塊世代2000人全国調査によって得られたデータを、ベストセラー『下流社会』の著者が分析。 彼らの人生六十年とこれからを考える。 [ 目次 ] 第1章 所得格差 所得150万円未満10%。1000万円以上13%。 第2章 資産格差 退職金なし35%。年金が不安。 第3章 仕事格差 学歴がなくても、階層上昇できた。 第4章 結婚格差 熟年離婚か、夫婦別室か。 第5章 定年格差 65歳まで働きたいが、仕事が足りない。 第6章 子育て格差 子どもの3割が非正規雇用者。 番外編 団塊世代人間図鑑 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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数字に見る団塊の世代。 上流、中流、下流意識とライフスタイルや政党支持、好きな音楽などの関連性。 七つの典型的なタイプに分類して比較するクラスタ分析。 「これまでの人生で最も強く印象に残っていること」の第一位は、「あさま山荘」。 やはりこの世代ゆえなのだ。 アンケート結...
数字に見る団塊の世代。 上流、中流、下流意識とライフスタイルや政党支持、好きな音楽などの関連性。 七つの典型的なタイプに分類して比較するクラスタ分析。 「これまでの人生で最も強く印象に残っていること」の第一位は、「あさま山荘」。 やはりこの世代ゆえなのだ。 アンケート結果の分析が生き生きしていて、とても興味深い。
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2000人の「団塊世代」を対象にインターネットによって「経済状態」「仕事に対する価値観」「若い頃の趣向」「夫婦観」などについてアンケート。 その回答をまとめた本。 ただし(筆者も認めているが)ネット調査という時点で重大なフィルターがかかっているという点は見逃せないほど大きく、何を...
2000人の「団塊世代」を対象にインターネットによって「経済状態」「仕事に対する価値観」「若い頃の趣向」「夫婦観」などについてアンケート。 その回答をまとめた本。 ただし(筆者も認めているが)ネット調査という時点で重大なフィルターがかかっているという点は見逃せないほど大きく、何を結論づけても「でも偏ったデータかもしれないから」というエクスキューズから逃げられない。つまり何も解らない。 統計調査はサンプリングが全てだという「基本のキ」が身にしみる一冊。 更に、「データの意味づけ」に至っては単なる「著者の勘」にすぎない。 きっと、団塊の人たちが「私は違う!」と本作を握り締め、ブログで反論したくて堪らなくなるよう、釣りネタを投下してるんですね、わかります。
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「格差」と言っているから、一応経済学にカテゴリーしたが…。団塊の世代を相手にインターネット調査をしている。あの世代の場合、インターネットリテラシーに差があるので、回答者の属性は必ずしも団塊の世代をきちんと反映したものとならないだろう。とはいえ、総中流意識の権化たる団塊世代内にもど...
「格差」と言っているから、一応経済学にカテゴリーしたが…。団塊の世代を相手にインターネット調査をしている。あの世代の場合、インターネットリテラシーに差があるので、回答者の属性は必ずしも団塊の世代をきちんと反映したものとならないだろう。とはいえ、総中流意識の権化たる団塊世代内にもどうやら格差が明確に存在しているらしいことは分かる。
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団塊世代2,000人を対象にした調査結果を分析し、団塊の虚像と実像を「格差」というキーワードで浮き彫りにしている。三浦展氏の力作。
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