木村伊兵衛の眼 の商品レビュー
木村伊兵衛。 私は名前も知らなかったけど、ここで知ることができて良かった。 そして、そこに写る泉鏡花や永井荷風、志賀直哉。 彼らをきちんと写真で見るのは初めてかもしれない。 一気にイメージがリアルになった。
Posted by
木村伊兵衛さんのお写真、実はそこまで関心がなかったのですが、この本を読んで見方が変わるました。 そっか。決定的瞬間と決定的瞬間の間のショットなんだ。 間の美学ってなんだろうと考えを深めたくなりました。
Posted by
作品しか見たことのなかった 木村伊兵衛氏の人間味あふれる ユーモラスで厳しい人となりに 近づけたような読後感。 研究し、研究し、得た技術を 訊かれることをよしとしなかった。 どんなに親しい人にも、そこは 譲らなかった。 一流の人は、やはり人なみはずれた努力を重ね、 孤高であるの...
作品しか見たことのなかった 木村伊兵衛氏の人間味あふれる ユーモラスで厳しい人となりに 近づけたような読後感。 研究し、研究し、得た技術を 訊かれることをよしとしなかった。 どんなに親しい人にも、そこは 譲らなかった。 一流の人は、やはり人なみはずれた努力を重ね、 孤高であるのだな、と。 当たり前のことを、当たり前のように 感動し、改めて作品を眺めた。
Posted by
木村伊兵衛という写真家のことはお聞きになったことがあろうかと思います。 土門拳と並び称される日本写真家の大家、双璧です。 ある時、彼は女優高峰秀子の写真を撮るため、宅を訪れました。 その時のいきさつを彼女はこう書いています。 「約束の時間ぴったりに玄関のチャイムが鳴って、私が出て...
木村伊兵衛という写真家のことはお聞きになったことがあろうかと思います。 土門拳と並び称される日本写真家の大家、双璧です。 ある時、彼は女優高峰秀子の写真を撮るため、宅を訪れました。 その時のいきさつを彼女はこう書いています。 「約束の時間ぴったりに玄関のチャイムが鳴って、私が出てゆくと、 ドアの外に木村さんがポツンと一人立っていた。」 「とにかくフラリと家に入っていきたのは カメラを持たぬ背広姿の木村さんだけだった。 私は黒無地の結城の着物で、顔もふだん着のスッピンだった。」 木村氏の聞き取りにくい話に相槌をうっていたら、 「と、木村氏の右手がソロリと上衣のポケットに手を入れたと思ったら、 その手に吊り上げられるようにしてライカが現れた。」 彼女はあわてて、身繕いなどなど問うと 「なんにもしなくていいです。そこに自然にいてくれればいいです。」 「撮影は三十分足らずで終わり、木村さんはぬるくなったお茶を スーと喉に流し込むと、『お邪魔しましたね、じゃ、ごめんください』 と、ふらりと玄関を出て行ったのである。 後日、「アサヒグラフ」に掲載された自分の写真を見て、彼女は 「木村伊兵衛、こういう人を『女蕩(たら)し』というのだな、 と、私はおもった。」 粋ですね~、この時ばかりは、私も「女蕩し」になりたいと思った。
Posted by
木村伊兵衛、生涯最後の撮影となった上野・寛永寺の桜が撮られたのは、偶然にも僕の誕生日だった。満開の桜の下で遊ぶ子供たちの平和で穏やかな光景。こんな日にこの世界に僕は生まれてきたのだなと思うと感慨ひとしお。あらためて写真っていいなって思った。
Posted by
木村さんと荒木さんに書かれている共通点 「いいハプニング、いい被写体、欲しい被写体が向こうからやってくる」 きっとそういうオーラがでているんだな。 で片付けちゃ面白くないんでナ、本当はたいていの人は 気づかないんだと思う。 「あっ」ていう瞬間の横っ面をぱっとつらまえるその 手の早...
木村さんと荒木さんに書かれている共通点 「いいハプニング、いい被写体、欲しい被写体が向こうからやってくる」 きっとそういうオーラがでているんだな。 で片付けちゃ面白くないんでナ、本当はたいていの人は 気づかないんだと思う。 「あっ」ていう瞬間の横っ面をぱっとつらまえるその 手の早さが素晴らしいんだと思う。 人とじっくり対峙して撮っている写真なんかはもう撮る人の お人柄なんだとおもうんですけどね。 ドキュメンタリー的な写真は「あっ」を「ぱっ」だな。
Posted by
副題に「スナップショットはこう撮れっ!」とあるからといって、撮影方法について具体的にどうこう書いてある訳ではありません。余計な思想を感じさせない「粋なもんです」な目線と身のこなしから生まれる写真の数々。
Posted by
なんとなくしか知らなかった木村伊兵衛かたーい人なのかと思いきやそうでもなく写真も「へぇ」と思った後ろを振り返ってとらないという撮り方、写真に対する態度はすごいな、すてきだなと思った撮れそうで撮れない写真だとおもうそういうのって難しいんだろうな
Posted by
「スナップショットはこう撮れ!」というHowTo本ではなく読み物。各カメラマンのコメントが秀悦かも。
Posted by
- 1