タペストリーホワイト の商品レビュー
大崎善生は、将棋に関するノンフィクションを書いていた頃が最盛期だったと思う。「聖の青春」とか、本当に面白かった。将棋世界の編集長を辞めて、少ししてからフィクションを書き始めた。最初の頃の恋愛小説は面白かったけど、最近書くものは、なんだかな、という感じのものばかりだ。この作品も読み...
大崎善生は、将棋に関するノンフィクションを書いていた頃が最盛期だったと思う。「聖の青春」とか、本当に面白かった。将棋世界の編集長を辞めて、少ししてからフィクションを書き始めた。最初の頃の恋愛小説は面白かったけど、最近書くものは、なんだかな、という感じのものばかりだ。この作品も読みどころなく、がっかりした。
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この人の文章は、男性なのにとても女性的で柔らかくて描写が綺麗です。でもちゃんと男性が書いているって分かるところが凄い。キャロル・キングの「タペストリー」というCDをモチーフにした話。「自分は何のために生きているのか」を亡くなった姉の死因を探りながら、主人公が模索していく話。言葉が...
この人の文章は、男性なのにとても女性的で柔らかくて描写が綺麗です。でもちゃんと男性が書いているって分かるところが凄い。キャロル・キングの「タペストリー」というCDをモチーフにした話。「自分は何のために生きているのか」を亡くなった姉の死因を探りながら、主人公が模索していく話。言葉がとても優しくて読み心地が良いな、と思った。
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学園闘争に巻き込まれ、頭を割られた愛する姉・希枝子。妹・洋子は、姉の恋文の相手を探し、混沌へ足を踏み入れる。 学園闘争をテーマにした、洋子の物語。学園闘争を続ける学生たちの残虐、そして洋子が自分を取り戻していくという希望が混じり合っていてなんともいえない雰囲気のある作品だった。 ...
学園闘争に巻き込まれ、頭を割られた愛する姉・希枝子。妹・洋子は、姉の恋文の相手を探し、混沌へ足を踏み入れる。 学園闘争をテーマにした、洋子の物語。学園闘争を続ける学生たちの残虐、そして洋子が自分を取り戻していくという希望が混じり合っていてなんともいえない雰囲気のある作品だった。 ただ、僕が大崎善生に求めているのは恋愛小説。そういった意味で、今作は読み返すことはないような気がする…;
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本日、京成線で読了しました。 札幌と東京。 喪失と癒し。 虚無とセックス。 この対比は作者の原風景なのかしらん。 静かな筆致は相変わらずで、好き。 高橋和巳『憂鬱なる党派』と合わせて読むと60年、70年の学生運動の表裏を感じる。 優しくなりたいから学ぶ、とい...
本日、京成線で読了しました。 札幌と東京。 喪失と癒し。 虚無とセックス。 この対比は作者の原風景なのかしらん。 静かな筆致は相変わらずで、好き。 高橋和巳『憂鬱なる党派』と合わせて読むと60年、70年の学生運動の表裏を感じる。 優しくなりたいから学ぶ、という言葉は凄く共感できる。
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