邪な囁き の商品レビュー
前回の『飼育する男』を読んだ方には、記憶にあるかもしれません。 『飼育~』のあとがきにあった話、です。 簡単な粗筋。 僕の心には、忌まわしいな生き物が棲んでいる。 「あいつ」の思いつきはいつでも魅力的だった。 それをやってはいけないと思いながらも僕は――。 ……あれ、これ...
前回の『飼育する男』を読んだ方には、記憶にあるかもしれません。 『飼育~』のあとがきにあった話、です。 簡単な粗筋。 僕の心には、忌まわしいな生き物が棲んでいる。 「あいつ」の思いつきはいつでも魅力的だった。 それをやってはいけないと思いながらも僕は――。 ……あれ、これは粗筋か? まぁそれはさて置き。 えー今回はちょっとしたネタバレと、大石氏の他の作品のネタバレを含みます。 ストーリー性には問題はないと思いますが、気になる方は気を付けてください。 前回の『飼育~』よりも個人的には好きでした。 毎度お馴染みの「犯罪者視点」の話ですが、今までとは少し違ってちょっとした葛藤も見られます。 無感情に犯罪を犯していくという点は基本的には変わらないのですが、何となく人間らしさが垣間見られるんですよね。 誘惑に負けて何かしてしまってから後悔する。 これが今回の主人公の魅力のような気がします。 実は今回不思議に思ったのが、テーマ性なんですよね。 それが主題だというわけではないのですが、何だか「愛情」という言葉が重要になっている気がします。 少し切ない雰囲気を醸し出しているのは、勘違いではないと思います。 何かと言われれば『自由殺人』に近い感じでしょうか。 個人的には『自由殺人』結構好きなので、それで気に入ったのかなーとか思ってたり。 ……『自由殺人』で思い出したのですが。 どなたか教えてください。 6月の「めでたい日」って何ですか? 何か私的には『自由殺人』と同じ世界なのかなーとか考えてしまったのですが……。 クリスマス・イヴがああいった日になったからこそ、「正月の次にめでたい日」が「違う日=6月某日」になったのかと妙なことを考えてました。 同じこと考えた人いませんかね? 今回のはホラー要素(というか殺戮場面?)が少ないので、大石氏のそういった話が好きな方には物足りないかもしれません。 でも「殺人者視点」ってのが好きな人にはすごく面白いものだと思います。 是非お読みくださいませー。 余談ですが。 前回&今回のあとがきを読んで、無性に大石氏に会ってみたいと考えたオイラは異常でしょうか? 何だかめっちゃ語り合ってみたいです。笑
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大石さんの作品の中では割と好きな部類です。誰しも「もう一人の自分」みたいな悪意の塊を腹の中に抱え込んでいると思います。他の作品に比べて毒が少ない。笑。最後のほうもいい感じでしたが、最後の最後、終わりの部分はなんともいえません。
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心の中に悪魔が住んでいる男の話。 こういう人が現実にいたらホント怖い。 でも実際いるんだよね。きっと。 人が傷つく姿を見るのが楽しいという心理。 願わくば自分の近くにそういう人がいませんように・・・。 ラストがなんか微妙だったので★2つで。
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あいも変わらず鬼畜だこの人は。あとがきが一番怖かったと思うのは、私だけなのでしょうか(笑)。 でも今回の主人公……「他人の不幸が最大の楽しみ」というなかなかにとんでもない人物なのですが。不思議と腹が立たないのです。なんだろうなあ、たしかに「悪意」が溢れてはいるのだけれど、なぜかそ...
あいも変わらず鬼畜だこの人は。あとがきが一番怖かったと思うのは、私だけなのでしょうか(笑)。 でも今回の主人公……「他人の不幸が最大の楽しみ」というなかなかにとんでもない人物なのですが。不思議と腹が立たないのです。なんだろうなあ、たしかに「悪意」が溢れてはいるのだけれど、なぜかそこに純粋さを感じてしまう気が。 彼が選んだ結末は哀しいもので、印象的でした。でもこのラストは……ああ、これぞホラーだ。
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悪魔に抗えない人が悪事を重ねてその先に・・・。 うーん。「コレやっちゃったらどうなるかな」みたいなのはありありと伝わってきて面白かったです。 ラスト。大石さんは何か考えが変わったのかな。意外でした。 でもこういうのもいいかな、と思います。
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ふ〜ん、って感じの内容。ホラーに分類するのも?って感じ。例えるなら、火曜サスペンス風。 '07.07.30読書完了
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誰の心にも居るはずの『あいつ』。私の心にも、絶対に存在する『あいつ』。その囁きに耳を傾けて、その邪な囁きに魅了され、抗えず、実行に移すのか移さないのか、紙一重。愛する人が出来たとき、『あいつ』は私の、この邪悪な心から消えるのかな?
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心の中に聞こえる邪悪な声。その声に導かれてさまざまな悪事を重ねる・・・。 相変わらずの大石ワールドと言えばそうなんだけど、ちょっと毒が少なくなった気がしますね〜。 ラストでの主人公は・・・う〜ん??ちょっと意外。というか残念。
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