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地下室からのふしぎな旅 の商品レビュー

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2024/09/14

 柏葉幸子さんのファンタジー児童文学の代表作の一つ『霧のむこうのふしぎな町』は、『ふしぎな』物語三部作の一作目にあたり、その二作目が本書になるが、物語の繋がりは全くない独立したオリジナルとなっている。  沸点の低いキャラクターばかり登場する、しっちゃかめっちゃかな楽しさは、相変...

 柏葉幸子さんのファンタジー児童文学の代表作の一つ『霧のむこうのふしぎな町』は、『ふしぎな』物語三部作の一作目にあたり、その二作目が本書になるが、物語の繋がりは全くない独立したオリジナルとなっている。  沸点の低いキャラクターばかり登場する、しっちゃかめっちゃかな楽しさは、相変わらずの柏葉さんならではの雰囲気なんだけれど、如何せん、序盤の巻き込まれ型の展開に複雑な感があって(小学中級で土地問題はちょっと)中々物語に入り込めないのが残念ではあったが、それでも読み進めていく内にテーマとして訴えたいものは、はっきりと感じ取ることができた。  前作とは、今いる世界から別の世界に行くという共通点はあるものの、こっちの世界とあっちの世界に人生の分かれ道を投影させているのが本書ならではの鍵だと思い、もし、過去のあそこで違う選択をしていたら、そこの私は今ここにいる私とはちょっと違うのだろうなと感じたとき、でも、そういう選択をして今ここにいる私がいちばん好きだなと、自分自身を愛することができるようになる、そうした自己愛の大切さを問いかけているのは、おそらく前作の主人公「リナ」もそうだったのだと感じられて、それは良い子になれたとかいうような能力的な問題ではなく、自分のやりたいことを素直に実行することによって、周りの人達の幸せに繋がっていくのは確かなのだということの大切さを唱えているのであり、そこには誰かが作ったルールみたいなものに必ずしも従順にならなくていい、異を唱えてもいいんだということが、また自己愛の素晴らしさに繋がっているのだと思い、それが他人を愛するには、まず自分自身を愛することから始まることの大切さにもなるのだろうと、私は思う。

Posted byブクログ

2020/01/13

地下室のかべを抜けるとふしぎな旅が始まる黒いマントの男は、アカネとチィおばさんをかかえこんで、地下室のかべにむかって走り出した。ぶつかる!と思ったら、いつのまにかふしぎな国に入りこんでいた

Posted byブクログ