天涯(6) の商品レビュー
本書は沢木耕太郎による写真集である。彼は写真のプロではないし、「交換レンズもなければストロボも持っていない」。ゆえに写真集を出すなんておこがましいと自分でも言っているが、それが沢木耕太郎の旅の記録だというところから、写真が意味を持ちはじめる。気軽な気分で読める文庫版。 最終巻の...
本書は沢木耕太郎による写真集である。彼は写真のプロではないし、「交換レンズもなければストロボも持っていない」。ゆえに写真集を出すなんておこがましいと自分でも言っているが、それが沢木耕太郎の旅の記録だというところから、写真が意味を持ちはじめる。気軽な気分で読める文庫版。 最終巻の『天涯6』は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、ポーランド。2000年のシドニーオリンピック取材や『イルカと墜落』に繋がるブラジルと、彼の旅の軌跡を垣間見ることができる。特にブラジルには多数のページを割いており、飛行機事故時の写真を含め、アマゾンの風景や人々の写真は衝撃かつ秀逸。
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