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オイディプス症候群 の商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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矢吹駆シリーズの第五…

矢吹駆シリーズの第五弾。前作の完成度が高すぎたせいか、パワーダウンした感が否めない。

文庫OFF

2015/03/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらゆる要素が盛り沢山で、面白くないわけではないのだが、題材的にも長さ的にもかなり疲れる。シリーズものではない単発の孤島もので、もっとすっきりしていたら楽しめたかもしれないのに、と思ってしまった私は、笠井読者にふさわしくないのかもしれない。 悪いのは全てニコライ・イリイチ、というのにも味気なさを感じた(今回は仕込みから全てイリイチだったため特に強く感じた)。 登場人物紹介に、ジョージは謎の疫病で入院している、とあるが、これはネタバレではないのだろうか。 それから、マニキュアでは量が少なすきるのではないだろうか。 思想モデル:ミシェル・フーコー、ルネ・ジラール

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2012/06/16

さすがにハードカバーで出た頃一度読んだきりなので忘れていた箇所が多かった。改めて読んでみると初読時に比べ内容が俯瞰でき、現代に通じる問題提起はシリーズ随一であると実感。ミステリ的部分に関しては、この人の場合付随的なものに過ぎないので…

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2011/11/05

ヘルマン・フーデンベルグの見出だしたひとつの真理 「生と死に境目はない」という考え これによってナチスドイツは、ほんの一瞬ながら 生と死の権力を超克する可能性を見出だしたわけだ 時代は下って70年代 オイディプス症候群の流行によって、はからずも その可能性を体現することとなった...

ヘルマン・フーデンベルグの見出だしたひとつの真理 「生と死に境目はない」という考え これによってナチスドイツは、ほんの一瞬ながら 生と死の権力を超克する可能性を見出だしたわけだ 時代は下って70年代 オイディプス症候群の流行によって、はからずも その可能性を体現することとなったゲイ・コミュニティの人々は 期せずして特権者となったわけである しかし、世界革命の幻想が生きていた時代のこと あらゆる権力を否定するためにあらゆる特権は開放せねばならない そんなことを考える人もいるわけで…

Posted byブクログ

2011/05/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

矢吹駆シリーズ 友人である医師フランソワからギリシアへの届け物を依頼されたナディア。フランソワの共同研究者マドック博士の研究所の火事。ザイールでの謎の病気の蔓延、フランソワの友人スウェーデン人女医オーサの死。アテネ空港ではぐれたナディアと駆。ナディアの友人コンスタン・ジュールとの再会。タクシーで同情した女医ソーニャ・ラーソン。ミノタウルス島へ渡る直前のアメリカ人旅行者ディーダラス氏の転落死。ミノタルルス島に招かれた人々。招待主ブルーム氏の借りたレンタカーの転落事件。哲学者ダジールの秘書トランとして島に渡ったカケル。嵐の島。アメリカ人地方政治家ダグラス氏の転落死。串刺しにされた遺体。同時に島から逃げ出そうとした使用人バシリスの船の転覆。夫を救出に向かい波のまれたダナエ。事件の翌朝発見されたマドック博士の遺体。絞殺され転落した遺体の秘密。オイディプス症候群の研究の為に招かれた人々。謎のマリユス・マルボー。島の持ち主アレクザンダー氏の妻イレーネ・ベロニアスの過去と息子ポールの誘拐強姦事件とオイディプス症候群の関係。アメリカのゲイ社会に流行したオイディプス症候群。島の捜索中に水中銃で射殺されたソーニャ・ラーソンとデリンジャー。元刑事ポッツ氏の殺害。ザイールのオイディプス症候群の発生時キャンプを訪れた謎の男女の正体。ニコライ・イリイチ・モルチャノフの暗躍。コンスタンとイリイチの関係と決別。

Posted byブクログ

2009/10/04

ミステリーでありながら、その半分以上は哲学論争が締めくくるなんともいえない作品。登場人物の会話自体、哲学論ばかりで、ミステリーだと思って読み始めると導入部分で躓く。

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