バロックライン の商品レビュー

樹月弐夜【著】

2009/10/04

表紙買い、ならぬ帯・推薦人買いした作品。
ＫＡＰＰＡ−ＯＮＥ登竜門からのデビュー作。
作者はこの漢字で「イツキ　ニヤ」と読むらしい。
ちなみに、ウチを引き止めた推薦人は「森福都」さん。

第一次世界大戦前のウィーンを舞台に、英国人のケンブリッジ大学生である特殊な才能を持ち、「完璧なヴィクター」と呼ばれる青年が事件に巻き込まれていく。
その騒動の中で出会う、ハンガリー人、ドイツ人、そしてウィーンに住む人々とテロリストに謎の男達。
その結果のとある歴史の終焉。

正直、意外と主人公は活躍しない…助演男優賞的なラヨシュが良いトコどり。歴史上の有名人がチョイ役で登場したりして、おや、というところがあり。
文章はまだ多少読みにくい感あり。台詞が誰のものか混乱しかねない表現があったり。
でも、昨年旅行でウィーンを自分の足で歩いたので、景観とか雰囲気はつかめて自己満足。
強いて言えば「式」についてもう少しどのようなものか、具体的に記載が欲しかった。
カタカナの名前が苦手な人は混乱するだろうな〜。
続編がいかにもありそうな終わり方でした。
でも、続編出たら買っちゃうかも、と言う程度には評価。