和田式 受験英語攻略法 改訂版 の商品レビュー
1~3年という期間で、中学英語から受験英語にどう持っていくかということを目的に、「基礎体力期」、「読み込み期」、「穴埋め期/メンテナンス期」の3つのタームの設定の仕方やおすすめの参考書を教えてくれるもの。基本的には自習で合格するための勉強方法を教えてくれる。 おれが受験生の時...
1~3年という期間で、中学英語から受験英語にどう持っていくかということを目的に、「基礎体力期」、「読み込み期」、「穴埋め期/メンテナンス期」の3つのタームの設定の仕方やおすすめの参考書を教えてくれるもの。基本的には自習で合格するための勉強方法を教えてくれる。 おれが受験生の時にはこういう本を読むのは嫌いだったが、英語の教師になった今見てみると、結構まともなことが書かれている。例えば、単語は知っているのにその文章が何を言わんとしているのかという類推ができない原因は、「熟語が見抜けない」「構文がとれない」「文章全体の流れがつかめない」のどれかだ(p.48)というのはその通りだと思う。また、速読の方法論という箇所で、300語以上のレベルになると「途中で集中力を落として英文の内容が頭に入りにくくなってしまう人も多」く、「”長さ慣れ”ができていない」(pp.140-1)というのもその通りだと思う。また中学から高2までの基礎単語をしっかりさせないと、ここをおろそかにして受験用単語集に取り組んでも無意味だということも分かる。いわゆる今井宏の「パカヌケ君」というやつなんだろうか。確かにおれの高校は進学校ではないので当たり前?なのかもしれないが、中学の英語を理解できている生徒なんて(例えば進行形の文が作れるとか、関係代名詞の入っている文を訳せるとか)2割もいない気がする。さらに全体の2割は人称代名詞の変化も分からなければ3単現のsと複数形のsがごちゃごちゃになっている。sometimesの意味も知らない。受験英語どころか、こういう生徒はいくら高校英語を教えても表面的な理解しかできないで終わるし、ちょっと文が変わるともう分からなくなる。この本を読むと、あながち大学受験をするという生徒でもこういうレベルの生徒も紛れ込んでいるんじゃないかと思ってしまう。 とりあえずは「スタートレベルチェック」がついているので、中学校の復習を入れるべきか、入れるならどの程度入れるべきかというレベル判定ができる。ここからゴールまでの道のりを測って、計画を立てて勉強にとりかかるという仕組み。 ただこの本を読んで計画を立てている時間は勉強時間じゃないので、参考書選びとかに時間がかかりすぎると本末転倒という感じがする。また、この著者による英語の「スタートレベルチェック」は他の本にも載っているけど、そのレベル判定とはまた違うのかな、とか思った。(2014/02/--)
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