死のチェックメイト の商品レビュー
灯火管制が敷かれている大戦中のロンドンを舞台に、吝嗇家の大家が殺された事件をマクドナルド警部たちが丹念に捜査する。 登場人物が多い割に、ロラックらしいそれぞれキャラの書き分けが見事。さらに読者を混乱させること無く読ませる平易な文章とあわせてすいすい読み進められる。 あの人が怪し...
灯火管制が敷かれている大戦中のロンドンを舞台に、吝嗇家の大家が殺された事件をマクドナルド警部たちが丹念に捜査する。 登場人物が多い割に、ロラックらしいそれぞれキャラの書き分けが見事。さらに読者を混乱させること無く読ませる平易な文章とあわせてすいすい読み進められる。 あの人が怪しい…いやこいつかも…?と各登場人物にフラグを立ててはへし折りながら、最終的にこいつだと犯人を絞り込んだ「アレ」はお見事でした!
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第二次大戦下のロンドンで老人が自宅で殺された。現場で逮捕された甥、逮捕した特別警察官、隣家で過ごしていた芸術家たち…マクドナルド警部が捜査に乗り出す。 ロラックはストーリーもキャラクタも地味だが最近お気に入り。創元推理文庫の2冊を読んで訳がよいせいかとも思っていたら、この作品はち...
第二次大戦下のロンドンで老人が自宅で殺された。現場で逮捕された甥、逮捕した特別警察官、隣家で過ごしていた芸術家たち…マクドナルド警部が捜査に乗り出す。 ロラックはストーリーもキャラクタも地味だが最近お気に入り。創元推理文庫の2冊を読んで訳がよいせいかとも思っていたら、この作品はちがう人が訳しているのでそればかりではなかった。 この作品も、少ない容疑者が右往左往する中を捜査陣が地道に調べを進めていくのだが、被害者の掃除婦や聞き込みにまわった先の市井の人々がいい味を出しているので飽きない。灯火管制という特殊な背景もあって、なかなか面白かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
アトリエでアンドレ・ドロニエをモデルに絵を書くアトリエの借主ブルース・マナトン、食事の準備をしている姉ロザンヌ、チェスに集中するキャベンディッシュとマッケロ。隣に住む大家アルバート・フォリナーの殺害事件。現場で特別警察官ウェラビーに捕らえられたニール・フォリナー。彼を犯人と決めつけるウェラビー。捜査にあたるマクドナルド警部。金を溜め込んでいたと噂されるフォリナー老人。発見されない現金。ニール・フォリナーより先に現場に入っていた事がわかったウェラビー。犯人を罠にかけるマクドナルド警部。あとを以前に借りていたストートの書いたフォリナー老人が金を数える所を描いた絵。リーヴス警部補が事情を聞きにいくが死亡したストート。
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翻訳ものなのにすらすらと読める文章力が素晴らしい。 印象的な冒頭から最後まで、面白さを失わない。 ただ、尋問場面が延々と続くので、そこが苦手な人には辛いと思う。 人の心理を使用したトリックは、無理無理な気もするけど、うまく盲点を突いていて面白かった。
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