ドリアン・グレイの肖像 の商品レビュー
なかなか胸が悪くなるタイプの主人公。 自分で物事を考えるのでは無く、倫理観も持ち合わせず、周囲の人の勧めや助言からそのときしっくりくるものを選び行動していき、次第に身を持ち崩していく。 その退廃からくる悪相はみな肖像画が引き受けてくれるため、恐れを抱きながらも実質やりたい放題。 ...
なかなか胸が悪くなるタイプの主人公。 自分で物事を考えるのでは無く、倫理観も持ち合わせず、周囲の人の勧めや助言からそのときしっくりくるものを選び行動していき、次第に身を持ち崩していく。 その退廃からくる悪相はみな肖像画が引き受けてくれるため、恐れを抱きながらも実質やりたい放題。 本人の持つ魅力と金銭力から、ほんとうになんでも思い通りになる。 社交するイギリス貴族たちも仲良くなれなそうな価値観(現代日本の庶民が読んでいるためそれはそうなのですが)で、嫌な話だなあ、、と思いつつ、絵が変貌するというホラーのようなSFのような設定も相まって、全然別次元の寓話として面白く読むことができました。 花や庭の描写が香り立つようで素敵でした。
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学生の時に英訳の授業で読んだのを思い出して、購入し読みました。 新鮮に最後まで読むことができました。 11章は頭や目がチカチカしましたが、他の章は読みやすく、気になってずっと読み進めてしまいました。 罰は必要だと感じるし、顔に出来たシミを消しに行くのも止めようと思いました。...
学生の時に英訳の授業で読んだのを思い出して、購入し読みました。 新鮮に最後まで読むことができました。 11章は頭や目がチカチカしましたが、他の章は読みやすく、気になってずっと読み進めてしまいました。 罰は必要だと感じるし、顔に出来たシミを消しに行くのも止めようと思いました。 また考えは変わるかもしれないけれど、ドリアン・グレイに対する複雑な気持ちは変わらないと思います。 恐ろしい本だった。 学生の時に、興味を持って和訳を読まなくて良かったです。 不真面目な学生だった自分に感謝です! しかし今となってはこの本の美しさや、教訓となる文章から学んだことがあります。 今、読めたことに喜び、そして本にカバーをかけたまま本棚に戻そうと思います。
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ドリアンのモデルとなったとされる人物の肖像画 W. Graham Robertson W・グレアム・ロバートスンの肖像 1894, John Singer Sargent ジョン・シンガー・サージェント, Tate 芸術新潮のオーブリー・ビアズリー特集より
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『人に影響を与えるという行為は恐ろしいほど人の心をとりこにする。これにまさるものは他にはない。自分の説を美しい人間に投影し、しばらくそこにとどまらせる。自分自身の知的な意見が、若さと情熱という音楽にのってこだましてくるのを聞くために。自分の気質をまるで不思議な液体かめずらしい香水...
『人に影響を与えるという行為は恐ろしいほど人の心をとりこにする。これにまさるものは他にはない。自分の説を美しい人間に投影し、しばらくそこにとどまらせる。自分自身の知的な意見が、若さと情熱という音楽にのってこだましてくるのを聞くために。自分の気質をまるで不思議な液体かめずらしい香水のように他人の気質に染み入らせるために。そこには真の喜びがある。これこそ現代のような時代に残された最上の喜びかもしれない』
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久々の古典文学。 難しいだろうし、怪しい雰囲気で苦手かもと思ったが、スイスイ読み進められた。 若さ、美しさは年を取るにつれてなくなっていくのは当たり前であるなか、そこに執着することは、怖いなと感じた。
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文学を読もうと思い名前を聞いたことがあった本書を手に取りました。本書はちょっと昔のイギリスの金持ちの若者がひょんなことで堕落し、最終的に悪の方面に転落しきって亡くなるという小説です(あまりにも雑な要約)。 元来真面目(あるいは無垢?)であった主人公のドリアンは、画家のバジルを通じて知り合ったヘンリーに唆されどんどんよくない方向に進んでいきます。ヘンリーの人間像が非常にいい感じで、哲学的でなんだか深そうなよくわからないことを滔々と喋り続けるわけです。現代日本人である私の感覚からすると、ある種の魅力はあるにせよ関わってはいけないタイプの人間に感じられます。思うに、いい大人であれば本書が出版された当時からそう思っていたのではないでしょうか(事実、作中でもわりと他の人物は適当に褒めて聞き流しているっぽさもある)。しかし主人公のドリアンは無垢であるため、言葉を真に受けてどんどん享楽的な考え方に陥っていきます。 本作の魅力はいくつもあるように思いますが、まず第一にドリアンがどんどん堕ちて行って人間性が変わっていくさまが生々しいことがあると思います。生活の様子が浮世離れしていることとは対照的です。また、作中の人物が語る美や人生についての長演説も、読むのに体力が必要ですが妙に引き込まれる魅力があります。文学や音楽、神話などから引用して自説を語る場面が多くありますが、これも本書のペダンティックな雰囲気に寄与しているように思います。 偉大な名作にこういうことを言うのは憚られますが、読みにくいと感じる点もあります。ヘンリーがよくわからないことをひたすら喋る部分を読むのはしんどく感じることもあります。終盤ではドリアンまで似たようなこと喋るようになります。序盤の展開のゆっくりさも若干もどかしく思います。また、ある章から急に時間が進んで堕落が急に進んでいるので、過程がわかりにくく急だなとも感じます。
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存在は知っていたけれど、舞台ミュージカル「ワイルド・グレイ」を観ることにして、ようやか手に取った1冊。 美貌の青年ドリアン、ドリアンに魅了される画家バジル、ドリアンが魅了されていくヘンリー卿。「美」とは?「若さ」とは? 寓話的にも読める話。 これまで思いもつかなかった視点から...
存在は知っていたけれど、舞台ミュージカル「ワイルド・グレイ」を観ることにして、ようやか手に取った1冊。 美貌の青年ドリアン、ドリアンに魅了される画家バジル、ドリアンが魅了されていくヘンリー卿。「美」とは?「若さ」とは? 寓話的にも読める話。 これまで思いもつかなかった視点からの見方に、ドリアンが魅了されるのがよくわかります。 ドリアンが手にした様々な美しい物の羅列のあたりは、自分の想像力が及ばないので、冗長に感じましたが、 そこを乗り越えるとミステリーのような展開になり、一気に読み進めてしまいました。 最初は客観的な書き方だったのが、美しい物の羅列の後はドリアンの心情も含めた主観に近い書き方に変化していますが、特に違和感なく読めました。 最後の方に出てきた 「洗練を身につける方法は二つ。教養と堕落」 という言葉がなぜか印象に残りました。
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はい、というわけでとどめは『ドリアン・グレイの肖像』ですよん オスカー・ワイルド唯一の長編小説です でもってたぶん読んだことあるなこれ はるか昔だけど レビューどうすべ? うーん、凄い やっぱ凄いね いろんな取り方ができる物語なんよね で、それってたぶん読むたび変わったりす...
はい、というわけでとどめは『ドリアン・グレイの肖像』ですよん オスカー・ワイルド唯一の長編小説です でもってたぶん読んだことあるなこれ はるか昔だけど レビューどうすべ? うーん、凄い やっぱ凄いね いろんな取り方ができる物語なんよね で、それってたぶん読むたび変わったりするんだろうなって感じよ テーマのひとつは間違いなく「善」と「悪」だと思うんよね まぁ、この物語から「善」と「悪」みたいなことを抜き取ってる時点でとてつもなく浅いんだが、まぁいいじゃない 学者先生でもなんでもないんだから浅くたっていいじゃない よくコントとかであるやん 財布を拾った人の前に天使と悪魔が現れてーみたいな奴 あれのとんでもなく崇高なバージョンなんじゃね?とか思ったりしましたw で、結局悪魔の言い分に耳を傾けちゃうわけね そっちのが楽しいから で散々堕落して悪行の限りをつくすんだよ そしてある時気付くわけ あーなんて自分はひどい奴だったんだ これからは悔い改めて善人になりますのでどうかお許し下さいとね 許されるか!(# ゚Д゚) という物語です あ、そうだ 翻訳の話ね 正直言ってだいぶ後半の方まで翻訳に注目して読んでたの忘れてました 物語に夢中になってたってのもあるんだけど、めちゃくちゃクセのない訳文で全く引っかかるところがなかったってのが大きかったです なんていうかほんとに平坦な感じ? 後から考えてこれってたぶんノンフィクション系の方だからかな?って思いました 淡々とした語り口 この特徴がない文章ってのが、逆にものすごい特徴的だなって これが本作に合ってるかどうかっていうと、ちょっと疑問に感じなくもないんだけど、どちらにも引っ張られないという意味ではありなんかな〜 うーん、分からんw はい、海外文学を読む時に訳者さんに注目するのもありだよってテーマでオスカー・ワイルドを読んでみたわけなんですが、所詮原文にあたったわけでもないし、あたる能力もないので話半分で聞いてもらった上で、そんな視点も面白いかもねって思ってもらえたら嬉しいな〜 いじょ!
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なんとなくストーリーを知っていたせいで読まずに来てしまったもののひとつ。 しかし、美しさとは何か。内面の美しさこそ真の美しさではと思いつつ、やはり表面的な美しさには抗いたがいものがあるよね。誰だって若く美しいままでいたいだろう。 退廃的な美に飲みこまれぬように。 しかし、そもそも...
なんとなくストーリーを知っていたせいで読まずに来てしまったもののひとつ。 しかし、美しさとは何か。内面の美しさこそ真の美しさではと思いつつ、やはり表面的な美しさには抗いたがいものがあるよね。誰だって若く美しいままでいたいだろう。 退廃的な美に飲みこまれぬように。 しかし、そもそもの元凶(といっていいのかどうか)はヘンリー卿では??ものすごく魅力的でとんでもない毒を撒き散らしてさ!
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『幸福な王子』『サロメ』を残したアイルランド出身の詩人、作家、劇作家・オスカー・ワイルド唯一の長編小説。 「美」と「若さ」をテーマにすえた、強烈な寓話的物語。ところどころに散りばめられている、作者の鋭い人生論的言及をメモメモ。ヘンリー卿のシニカルなワード・パワー、ドリアンのサス...
『幸福な王子』『サロメ』を残したアイルランド出身の詩人、作家、劇作家・オスカー・ワイルド唯一の長編小説。 「美」と「若さ」をテーマにすえた、強烈な寓話的物語。ところどころに散りばめられている、作者の鋭い人生論的言及をメモメモ。ヘンリー卿のシニカルなワード・パワー、ドリアンのサスペンス味を増す後半の展開に引き込まれつつ、人生の実相に思いを馳せる。あらすじや結末が知られながらも、多くの人を惹きつけ続け、読まれ続けるのは納得。本翻訳の良し悪しはちょっとわからないのだけれど、他翻訳でもぜひ読んでみたいし、繰り返しの読書に耐える作品だ。
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