市場を創る の商品レビュー
2024/04/26読破 一言 教養のための読書 感想 市場がどうできあがるか?その根拠と発展を教えてくれました。読むのに非常に時間がかかりましたが面白かったです。(半分くらいは飛ばしました) 下記は印象に残った点 p20 神は細部に存在すると、建築家ルートヴィヒミース、...
2024/04/26読破 一言 教養のための読書 感想 市場がどうできあがるか?その根拠と発展を教えてくれました。読むのに非常に時間がかかりましたが面白かったです。(半分くらいは飛ばしました) 下記は印象に残った点 p20 神は細部に存在すると、建築家ルートヴィヒミース、ファンデアローエは宣言した。もともとは「悪魔を細部に存在する」と不平をこぼしていたものを逆手に取ったもの
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
・市場をうまく機能させるプラットフォーム(5要素) -情報が円滑に流れること -財産権が保護されていること -人々が約束を守ると信頼して差し支えないこと -第三者に対する副次的影響が抑えられていること -競争が促進されていること
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これは極めて読むべき本です。 市場にまつわる、エッセイのような体で書かれているもののその体系性と論理性はそこらの教科書のそれを上回り、経済学の極めて重要でプラグマスティックな側面に迫ることができます。(そして数式はただの一つも出てきません!) 市場に必要な要素として、(1)情...
これは極めて読むべき本です。 市場にまつわる、エッセイのような体で書かれているもののその体系性と論理性はそこらの教科書のそれを上回り、経済学の極めて重要でプラグマスティックな側面に迫ることができます。(そして数式はただの一つも出てきません!) 市場に必要な要素として、(1)情報の風通しの良い流通、(2)信頼、(3)競争、財産権の保護、(5)外部性のコントロールを挙げ、前半は各要素についての検討し、後半はその市場のダイナミズムがどのように実現し、効果を上げ失敗したのかを見ます。 全体的な主張としては、健全な市場において政府は必要であり、かつ最適な大きさで作用することがあります。「市場の設計」を考えるとき、これは明らかにデザインの問題であり誰かが手を入れるわけで、一方アダム・スミス的な「神の見えざる手」が間違っているわけでもない。その様相が世界中のあらゆる場面で見られる、非常に示唆に富む本です。
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○もしIBMがマイクロソフトを買収していたなら、マイクロソフトはIBMの一部門として、今日われわれが知るような数十億ドルを生み出す最強の企業に成長しただろうか。(133p) ○アイディアは1つの企業の内部にとどまった場合より、より広範に利用されることになる。この雇用後競業避止契...
○もしIBMがマイクロソフトを買収していたなら、マイクロソフトはIBMの一部門として、今日われわれが知るような数十億ドルを生み出す最強の企業に成長しただろうか。(133p) ○アイディアは1つの企業の内部にとどまった場合より、より広範に利用されることになる。この雇用後競業避止契約がシリコンバレーとルート128の違いの根幹にある。(164p) ○市場が非常に目覚ましい効率性を達成するのであれば、なぜ多くの取引が意図的に市場から企業という部分計画経済に移されるだろうか。全員が被雇用者ではなく、独立の請負業者にならないのは何故だろうか。(242p) ○財産を分かち合うことでは、グローバルな貧困をなくすことはできない。(中略)唯一の真の解決策は世界の富の総量を増大させること。すなわち経済成長以外にありえない。(306p) ★市場設計について様々な事例を通じて教える。知らなかったエピソード、気付かなかった視点が多く勉強になった。
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制度経済学を広範な実例から考える良書。訳も良い。 「市場は、制度、手続き、ルール、慣習を通して機能する」というのが基本的な主張。「売りと買いが価値を創り出」し、政府が「財産権を定義すること」により、市場が社会的に構築される。
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本書は、あらゆる形態の市場の事例から、市場はどのような問題に隣接しており、いかにしてうまく機能させるかを説明した本である。本書の主張は極めてミクロ経済学の理論を踏襲しており、そのためミクロ経済学の実際について書いた本であると言う事もできる。 個人的な感想として、私はミクロ経済学を...
本書は、あらゆる形態の市場の事例から、市場はどのような問題に隣接しており、いかにしてうまく機能させるかを説明した本である。本書の主張は極めてミクロ経済学の理論を踏襲しており、そのためミクロ経済学の実際について書いた本であると言う事もできる。 個人的な感想として、私はミクロ経済学を教科書的にしか学んだ事が無かったので、このようなリアルな側面について見る事ができてとても意義ある一冊だった。また、教科書には書いてないが、実際のところ重要であるところに対する鋭い指摘が随所に見られ、一読の価値があると言える。
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「市場はうまく設計されたときにのみ,うまく機能する」 複雑な日本の一次産業の市場についても,現場を詳細に観察しないと有効な策が打てない。この本はゲーム理論的観点からのアプローチが簡潔に書かれており読みやすく,今の業務にも活かせる重要な示唆が数多くあった。
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131207 中央図書館 一橋大学経済学部編『教養としての経済学』のお薦め本から。 Amazonの書評もすごく高いのだが、読んでみると確かにその面白さに引きつけられる。基本的には社会的厚生をちゃんと増やすには市場を「適切に」設計して健全に機能させるしかない。ただし市場は、個人や特...
131207 中央図書館 一橋大学経済学部編『教養としての経済学』のお薦め本から。 Amazonの書評もすごく高いのだが、読んでみると確かにその面白さに引きつけられる。基本的には社会的厚生をちゃんと増やすには市場を「適切に」設計して健全に機能させるしかない。ただし市場は、個人や特定の意思決定体に責任を押し付けることができるものではないことに運営上の注意が必要だ、というもの。 なるほど、もっともだ、とは思うのだが、政治学や法哲学・倫理学からの観点については考察が弱い。確かにゲーム理論から倫理学までカバーできる碩学というのはなかなかいないものだ。
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サン・マイクロシステムズの会長兼CEOが「終身在職権を持った大学教授が市場経済について私に一体何を教えてくれるのか」と言ってたのでこの本を書いたそうです。 いろいろな市場、副題にあるようにバザールからネット取引までさまざまな市場の経済学的見地からの分析がされています。 多岐にわ...
サン・マイクロシステムズの会長兼CEOが「終身在職権を持った大学教授が市場経済について私に一体何を教えてくれるのか」と言ってたのでこの本を書いたそうです。 いろいろな市場、副題にあるようにバザールからネット取引までさまざまな市場の経済学的見地からの分析がされています。 多岐にわたる市場それぞれいろいろな個性ががり、その合理性、市場設計の成り行き、失敗等が解説されています。 帯には「新しい時代の経済学入門」と銘打たれているが、体系だてた整理は難しいので初めの一冊としてはしんどいかな。 「市場」について躍動感を感じられる本で、まるで干物のような理論だけの教科書と違って読み物としても十分に楽しめる本です。
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流し読みする分にはとても面白い本である。 だが訳書で、ページ数も多いため、かなり読むのに苦労する。 市場設計をいかにすればよいかということが書かれている。 経済学に関心を持っている人に読んでほしい一冊である。
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