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春燈 の商品レビュー

3.7

23件のお客様レビュー

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「櫂」に続く物語。厳…

「櫂」に続く物語。厳しい父親のもと、思春期を過ごす綾子。

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前作「櫂」で理不尽だ…

前作「櫂」で理不尽だと感じたことも、娘・綾子からの視点で書かれている本書を読んで、それも時代の流れなのかと納得した部分もありました。父親の家業を忌み嫌い、我が思うままに振舞う綾子だが、多感な少女時代が生き生きと描かれていて、読み応え十分な作品です。

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著者の自伝的小説。女…

著者の自伝的小説。女性の性を扱った商売を営む父への葛藤、自分の出生、なんともドラマチックな話です。土佐弁はきりりとしてていいですね。

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土佐・高知で芸妓娼妓…

土佐・高知で芸妓娼妓紹介業を営む家に生まれ、複雑な家庭事情のなかで多感な少女時代を送る綾子。著者の自伝的小説です。

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2024/05/31

2023/9/29 宮尾登美子イヤー。「櫂」に続き。 櫂では喜和、綾子のお母さんが主人公だったが、今回は娘の綾子の目線で話が進んでいく。 よく言えば自由でリベラル、悪く言えば我儘で扱いづらい綾子。これが完全フィクションだったらちょっと綾子にはイライラしてしまうかもしれない。でも宮...

2023/9/29 宮尾登美子イヤー。「櫂」に続き。 櫂では喜和、綾子のお母さんが主人公だったが、今回は娘の綾子の目線で話が進んでいく。 よく言えば自由でリベラル、悪く言えば我儘で扱いづらい綾子。これが完全フィクションだったらちょっと綾子にはイライラしてしまうかもしれない。でも宮尾さんの赤裸々な告白も込みだと思うと途端に親近感が湧くというか、等身大な感じがしてくる。 ドラマチックな出来事が多く起こるわけでは無いものの、そこに付言された綾子の感情の機微など、リアリティを持って時間が進んでいく感覚がある。 時系列では「櫂」→「春燈」→「朱夏」→「仁淀川」なんだけど、発表順は「朱夏」の方が「春燈」より前らしい。 全部読む。

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2024/04/27

前作『櫂』で曰く付きの出生でありながら溺愛され育てられた綾子の視点で描かれる少女時代。若さ世間知らずさとお嬢様育ちが故の高慢さと向こうみずさが生々しく、共感性羞恥が何度も刺激される。自伝的作品であるはずなのだが、長じた「綾子」がこれを書いている、と思い描くと、筆者の容赦のなさにな...

前作『櫂』で曰く付きの出生でありながら溺愛され育てられた綾子の視点で描かれる少女時代。若さ世間知らずさとお嬢様育ちが故の高慢さと向こうみずさが生々しく、共感性羞恥が何度も刺激される。自伝的作品であるはずなのだが、長じた「綾子」がこれを書いている、と思い描くと、筆者の容赦のなさになんとも苦笑するものがある。

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2022/05/29

【懺悔】私は『櫂』を読まずに先に春燈を読みました 本屋さんでポケーーーーっと文庫コーナーを眺めてて、 「『寒椿』が良かったから他のも読んでみようかな」 と思って読んだ。 『櫂』の続編だったのか。 600ページ超えてるけどペロッと読んでしまった。 面白かった。 芸妓娼妓紹介業...

【懺悔】私は『櫂』を読まずに先に春燈を読みました 本屋さんでポケーーーーっと文庫コーナーを眺めてて、 「『寒椿』が良かったから他のも読んでみようかな」 と思って読んだ。 『櫂』の続編だったのか。 600ページ超えてるけどペロッと読んでしまった。 面白かった。 芸妓娼妓紹介業を営む家に生まれた綾子ちゃんの話だけど、 芸妓娼妓の話はまったくメインではないのでほぼ出て来ない。 全編にわたって綾子ちゃんの受験とか学校生活とか就職とか結婚の話。 時代が違っても受験生の思うことは同じだな~と思った。 周囲の環境は違うけど。 作者の、 「裕福な家に生まれ育った、頭が良いが我が儘で理屈っぽい娘」 の解像度が高すぎる。 『櫂』は喜和が主人公の話なんですね。 道理で今作『春燈』で喜和が出てきた時に 「みなさん喜和のことは当然ご存知だと思います。あの喜和です」 みたいな登場の仕方したと思ったよ。

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2022/03/18

「櫂」に感動し、その流れで綾子のその後が知りたくて手に取った一冊。長々と感想を書いたのに‥一夜経つと全部消えてしまった( ; ; )  また書く気はないが、要するに「櫂」ほどわくわくするほどの花街の情景が描かれているわけではなく、ちょっとがっかり、といったところ。  大嫌いなお父...

「櫂」に感動し、その流れで綾子のその後が知りたくて手に取った一冊。長々と感想を書いたのに‥一夜経つと全部消えてしまった( ; ; )  また書く気はないが、要するに「櫂」ほどわくわくするほどの花街の情景が描かれているわけではなく、ちょっとがっかり、といったところ。  大嫌いなお父さんと、大嫌いなお父さんの家業から逃げ出したくて、反抗心から代用教師になったり、17歳にして結婚を決めたりと、反骨心旺盛なんだけど、お嬢さんとして育ったせいか、なにかと上から目線で人を見たり、嫌がってる割には父親の力の恩恵をたっぷり被ったりしてなんとなく中途半端で、そこが可愛い綾子ちゃんでした。

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2021/05/12

櫂の時は読むと気持ちが沈み沼にはまった感じがしたが春燈は綾子の性格に心救われ、自由奔放でワガママだけど厳格な父親の元で暮らしていたからか見下すような言動は感じられない。 これから綾子は結婚するがどう成長するのか楽しみ。

Posted byブクログ

2018/11/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

楷から続く、綾子目線での物語。 楷では喜和目線での半生が描かれていたが、春燈では綾子の幼年期から19歳までの出来事が描かれている。 喜和や綾子が自分自身に重なるところも多く、"物事をよく理解しないまま"深く考えずに何か大事な一歩を踏み出している、というのはグサリと自分の胸に突き刺さる。対抗心から意地になりやすいところも、負けん気が強いところも、目を覆いたくなることがしばしば。

Posted byブクログ