赤鬼奉行根岸肥前 の商品レビュー
面白い話、怪談などが好きで、人々から聞き集めた奇妙な話を「耳袋」に綴った根岸肥前守は、還暦をいくつもすぎて、そろそろ勘定奉行というお役目の引退も考えようかと言うおりに、突然、町奉行という激務に任じられた。一人の男としては実にやりがいのある仕事、けれど体力がついていくかどうか。思...
面白い話、怪談などが好きで、人々から聞き集めた奇妙な話を「耳袋」に綴った根岸肥前守は、還暦をいくつもすぎて、そろそろ勘定奉行というお役目の引退も考えようかと言うおりに、突然、町奉行という激務に任じられた。一人の男としては実にやりがいのある仕事、けれど体力がついていくかどうか。思わず迷う根岸だが、友に背を押され、決意を固めてお役目に就く。 かつてはごろつきのような生活を送っていた時代もある根岸奉行。また、人々に面白い話を聞きまわって耳袋をつづっただけあって、その人脈は広く、町人や、裏街道を行くような人間にも顔が利く。その人脈を活かして持ち込まれた事案を丁寧に調べ、名裁きで評判になり、うなぎのぼりに人望を集めていくけれど、そうすると、その名声に嫉妬するものも出始めて……。 「感動した!」というのとは違うけれど、楽しく読めました。 構成としてはミステリ風味だけども、推理的な要素やストーリーのひねりはわりと軽めで、あっと驚くという感じではなく、どちらかというと人情ものというか、でも人情ものというほど「泣かせる!」っていう調子ではなくて、痛快系かなあ。しかし「痛快!」というよりは、もう少しやわらかいというか、「粋」かな。風情があります。 池波正太郎とか好きな人は、こちらも好きかもです。
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根岸肥前の闇事件簿。怪事件を解き明かす痛快お裁きシリーズ第一弾。どんな怪奇もやさしくほんわか読める。
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このタイトルにつられ、さらに自分がシリーズになっているものに弱いため、里帰りの時に買ってきた。 うーん、あまりに現代的な文体で、物語に入り込めない。 さらに、「耳袋秘帖」ってとっても惹かれるタイトルがついているのに、期待はずれだった…。 こういったシリーズになるほどのものは、ま...
このタイトルにつられ、さらに自分がシリーズになっているものに弱いため、里帰りの時に買ってきた。 うーん、あまりに現代的な文体で、物語に入り込めない。 さらに、「耳袋秘帖」ってとっても惹かれるタイトルがついているのに、期待はずれだった…。 こういったシリーズになるほどのものは、まず一作目から主人公、ここで言えば根岸肥前の魅力が分かるものだけれども、これはわっかんなーい。根岸肥前の魅力がぜーーんぜん。
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短編集ですが一話完結型に見えて、実はそうではない。ひとつの重大問題を本のはじめから終わりまで抱えていて、各短編で独自に起きる小事件を解決していき、最後に大団円。鬼平もかっこいいけれど、この人は趣がある。
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