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たそかれ の商品レビュー

4.2

19件のお客様レビュー

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2024/09/20

かはたれ、がよかったので続編も。 かはたれよりもより広いはなしで、登場人物も多い。戦争の悲しいはなしもあるけど、河童と人間の交流が美しい。不知のかっこよさよ。

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2024/03/16

前編は「かわたれ」夜明け前の薄明かりに対して、この編は「たそかれ」夕暮れ時の黄昏。 母を亡くした麻と河童の八寸の話に対して、20年前にやはり人間と親しくなった不知という河童が、長い歳月を得てもう会えないことを納得して、八寸と共に散在が池に帰っていく話である。 会えない人間を待ち続...

前編は「かわたれ」夜明け前の薄明かりに対して、この編は「たそかれ」夕暮れ時の黄昏。 母を亡くした麻と河童の八寸の話に対して、20年前にやはり人間と親しくなった不知という河童が、長い歳月を得てもう会えないことを納得して、八寸と共に散在が池に帰っていく話である。 会えない人間を待ち続ける不知の孤独を思って涙します。孤独の中でも暖かい思いやりをもらって少しずつ成長する麻。 ほんわかいい話でした。

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2022/08/20

 『かはたれ』の八寸にまた会えると思って、はやる気持ちを抑えながら読み始めました。八寸がまた麻やチェスタトンと再会出来ると思ってなかったので、それだけで心はハッピーに。 『かはたれ』と比べて、挿絵のインパクトが少ないのが残念だったけれど、登場人物のその後がわかり、みんなが幸せに...

 『かはたれ』の八寸にまた会えると思って、はやる気持ちを抑えながら読み始めました。八寸がまた麻やチェスタトンと再会出来ると思ってなかったので、それだけで心はハッピーに。 『かはたれ』と比べて、挿絵のインパクトが少ないのが残念だったけれど、登場人物のその後がわかり、みんなが幸せになっていく様子がわかり大満足です。 とても心に響いた河井くんの言葉… 〈人の心が悲しみや苦しみでいっぱいになってしまうと、音楽や絵や物語の入り込む余地はなくなってしまう。だけど、心がそのまま凍ってしまうわけではない。人の心の深いところには、不思議な力があるからだ。何かの拍子に、悲しみや苦しみのひとつが席をはずすと、たとえば音楽は、いともたやすくその席にすべりこむ。そっとすべりこんできた感動は、心の中の居場所をひそやかに広げて、まだ居座っている悲しみや苦しみを次第にどこかに収めてしまう〉  実際に河井くんの言っていることを身をもって体験してきたのに、日々の喧騒や苦しさで、またこのことを忘れてしまっていました。 『かはたれ』と『たそがれ』。この上なく美しいこの二作を読んで、鈍っていた感覚がまた呼び起こされてきた実感があります。とても大切な本になりました。

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2021/08/25

河童時間ではそんなに時間はたっていないが、人間時間では4年の月日がたった散在ガ池。 八寸は長老に呼び出され、“不知”という学校のプールに住む河童を迎えにいくよう申しつけられる。 〇晴れ晴れと八寸と手をつないで歩く不知の姿に良かったなあと思った。 〇校長先生のお話を皆に聞いて欲...

河童時間ではそんなに時間はたっていないが、人間時間では4年の月日がたった散在ガ池。 八寸は長老に呼び出され、“不知”という学校のプールに住む河童を迎えにいくよう申しつけられる。 〇晴れ晴れと八寸と手をつないで歩く不知の姿に良かったなあと思った。 〇校長先生のお話を皆に聞いて欲しいなあ。 〇チェスタートンにあえた。

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2020/09/20

「かはたれ」の続編。 前作はとにかく八寸がかわいそうだったけど、この作品では失敗する様子もひたすら可愛かった。 「こわくてあぶないのはむしろ、だれにでも見えるものしか見ようとしない人間たちや、目に見えるものしか信じない人間たちなんだ。」 校長先生の話の部分、不知と司の別れの...

「かはたれ」の続編。 前作はとにかく八寸がかわいそうだったけど、この作品では失敗する様子もひたすら可愛かった。 「こわくてあぶないのはむしろ、だれにでも見えるものしか見ようとしない人間たちや、目に見えるものしか信じない人間たちなんだ。」 校長先生の話の部分、不知と司の別れの部分、そして最後もやはり涙が止まらなくなりました。

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2016/01/24

同じ作者の「かはたれ」の続編。 「かはたれ」を補完し、さらに拡がりを持たせている。 ただ、前作「かはたれ」を読まずに単独で楽しめるかと言えば少し疑問。単独作品としての完成度という点では「かはたれ」のほうが高いように感じた。 種による時間の流れの違い、が切ない。 犬のチェスタト...

同じ作者の「かはたれ」の続編。 「かはたれ」を補完し、さらに拡がりを持たせている。 ただ、前作「かはたれ」を読まずに単独で楽しめるかと言えば少し疑問。単独作品としての完成度という点では「かはたれ」のほうが高いように感じた。 種による時間の流れの違い、が切ない。 犬のチェスタトンと河童の八寸が挨拶を交し合うラスト近くのシーンは、深く印象に残った。

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2015/12/12

かわたれのほうがよかったなあ。不知はかっこよかったけどね。かわたれのように河童と人が共に成長していくというところが描かれていない。不知が能力がありすぎてなんでもありになってしまう気がする。それにかわたれの内容が説明されすぎる。たそかれだけ読んでもわかりやすいといいと思う。

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2015/06/21

「かはたれ」の続編。 前作で親兄弟と再会した八寸が、長老に呼び出され、街の学校のプールに住み着いている「不知(ふち)」という河童の中でも尊い血族の最後の生き残りを、山の方に戻ってくるように説得してこいと命じられる。 八寸の可愛さは相変わらずで、好奇心もであるがゆえに、うっかり姿を...

「かはたれ」の続編。 前作で親兄弟と再会した八寸が、長老に呼び出され、街の学校のプールに住み着いている「不知(ふち)」という河童の中でも尊い血族の最後の生き残りを、山の方に戻ってくるように説得してこいと命じられる。 八寸の可愛さは相変わらずで、好奇心もであるがゆえに、うっかり姿を晒し痕跡を残してしまったため、学校が河童騒動となるのが可笑しい。 そのおかげで、麻は八寸の存在に気づく。 プールで出逢った不知がそれはとてもとても美しい、銀色にきらめく肌を持つ河童というが、河童が故に「美しい」という想像ができなかったけどw 司をひたすら待ち続ける不知の心が切なかった。 最後は山に帰っていく河童たちだったけれど、また続編を出して欲しい。 というか、不知の一族が何故、不知を残して絶滅したかの謎が謎のままで、その物語も出るかもしれない。

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2013/11/04

不知が身の上を語るあたりまでは非常に良かった。 これから不知が「死」をどう受容していくのかがカギだな、と思いつつ読んだら、ある意味ちょっと卑怯な展開。 孤独な不知と音楽を愛する少年司との友情は美しいが・・・。 突然河井君という少年が加わるのも、なんだかな、という感じ。 著者の心に...

不知が身の上を語るあたりまでは非常に良かった。 これから不知が「死」をどう受容していくのかがカギだな、と思いつつ読んだら、ある意味ちょっと卑怯な展開。 孤独な不知と音楽を愛する少年司との友情は美しいが・・・。 突然河井君という少年が加わるのも、なんだかな、という感じ。 著者の心に響く音楽を表現したかったのだろうけど。 しかし、これ、ジブリが映画化するといいと思うな。 幻想的な美しさ、河童と人間の友情、音楽、戦争、古いプール、過去へのタイムスリップ、どれも映像向き。映像にすれば、著者が聞かせたかった音楽も無理なく聴かせられる。 クラシック通なら、この本に出てくる音楽はどれもおなじみだけど、メインの読者である小学校高学年から中学生くらいで、このメロディーがイメージできる子は本当に少ないと思う。 ラフマニノフ、シューベルト、カザルス、バッハだよ。 「ゴルトベルク」なんてのは、小中学生が好んで聴く曲とは思えない。しかもはっきりと「ゴルトベルク」やバッハと書いてあるわけじゃない。 大人向けの小説ではしばしばあることだけど、容易に検索できない子供に、こういうのはどうなのか。 沼にフルートを持っていったら、フルートが駄目になるのでは、など余計なことも考えた。 八寸があまり活躍しないのも気になった。

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2013/04/03

「かはたれ」の続きのお話。個人的には、「かはたれ」よりも好きかも知れない。だけどそれは「かはたれ」を読んでいればこそで、あぁあの時あの人はこんなことを思っていたんだとか、そんな風に時を過ごしていたんだとか、色々な人の視点で様々な出来事の背景を知ることができて面白かったです。そして...

「かはたれ」の続きのお話。個人的には、「かはたれ」よりも好きかも知れない。だけどそれは「かはたれ」を読んでいればこそで、あぁあの時あの人はこんなことを思っていたんだとか、そんな風に時を過ごしていたんだとか、色々な人の視点で様々な出来事の背景を知ることができて面白かったです。そして不知と司の友情にウルっとし、校長先生のお話にも涙。戦争学習などの時などにも読んで欲しいお話だと思いました。

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