ボッシュの子 の商品レビュー
「定められし運命」でこういった宿命に生きてきた人の魂の声を聞いた。ボッシュとはドイツへの蔑称。戦争がもたらした「おとし子」である。作中で筆者は「語るべき時が来た」そしてその子供たちは60歳を越えたと。 「自分の世代そして子供の世代へと宿命の様に引き継がれて行く」重い精神的遺産だ...
「定められし運命」でこういった宿命に生きてきた人の魂の声を聞いた。ボッシュとはドイツへの蔑称。戦争がもたらした「おとし子」である。作中で筆者は「語るべき時が来た」そしてその子供たちは60歳を越えたと。 「自分の世代そして子供の世代へと宿命の様に引き継がれて行く」重い精神的遺産だ。 戦争は人と人を離し、心を引き裂いた・・その傷跡は何百年経っても癒えないもの
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第二次世界大戦についての本を読んでみようかなと思いチョイス。戦後のドイツ人差別は無知だったので、全てが初めて知る内容ではあったものの、読破しても印象に残るようなものはあまり無かったのが残念。差別抜きにしても全体的に喜びが少ない人生で、明るさに欠ける内容だった。
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ナチス兵とフランス人を両親に持つ著者の自伝です。 ドイツ人との混血児は忌み嫌われ、生まれた瞬間から迫害される運命を背負います。 戦争は終わりますが、残る憎しみは罪無き新たな世代にも波及してしまうのです。 平和な時代に戦争を意識しながら成長した著者は、想像を絶する葛藤を抱え苦しんで...
ナチス兵とフランス人を両親に持つ著者の自伝です。 ドイツ人との混血児は忌み嫌われ、生まれた瞬間から迫害される運命を背負います。 戦争は終わりますが、残る憎しみは罪無き新たな世代にも波及してしまうのです。 平和な時代に戦争を意識しながら成長した著者は、想像を絶する葛藤を抱え苦しんでいます。 同じく枢軸国として敗戦した日本と比べ、戦後の風当たりを強烈に感じさせます。 戦後処理を終え、戦争を教訓に共存共栄を目指す頃合いであると思います。
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ボッシュはフランス後でドイツ人の蔑称。 ナチス占領下のフランスでドイツ軍兵士とフランス女性の間に生まれた子供は20万人。 そのうちの一人が作者で、この本はドキュメンタリー映画となりTV放映され反響を呼んだそう。 元々映像化を前提として書かれたのか、余りコトを深く掘り下げた主義主張...
ボッシュはフランス後でドイツ人の蔑称。 ナチス占領下のフランスでドイツ軍兵士とフランス女性の間に生まれた子供は20万人。 そのうちの一人が作者で、この本はドキュメンタリー映画となりTV放映され反響を呼んだそう。 元々映像化を前提として書かれたのか、余りコトを深く掘り下げた主義主張のある文章ではなく、至って淡々と書かれている。メインテーマはともかく、終戦直後のヨーロッパで市井の人々の生活が伺える読み物。
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ドイツ人の全てがナチスであったわけではない。その中には戦地ではなく、他の土地に行きたいと思っていた誠実なドイツ人もいたはず。
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"ボッシュ"という言葉を初めて知った。 というか、ドイツ兵と結ばれたフランスの女性が、大戦後に報復されていたというのも知らなかった。 まだまだ私が知らないことはいっぱいあるんだろうな。
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さすが元がフランス語なだけあり、詩的な表現が多く、美しい。しかし、美しいからこそ、余計に悲しさが引き立っている。(2007.11.11)
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文章を読んでいて「ボッシュの子」だからの辛さというのは感じなかった。どちらかというと母の再婚で家庭の中で浮いてしまった一人の少女、の伝記という印象です。ボッシュというのは「ドイツ人」差別用語で、本作では「ボッシュの子」=ナチスドイツ兵とフランス人との間に生まれた子の意味。
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