ヒトはなぜヒトをいじめるのか の商品レビュー
タイトルに惹かれて手にとった本 いじめの話題は後を絶ちません。自殺だのなんだの常日頃に起きています。 そもそもいじめってどのようにはじまるのだろうか?ヒト以外の動物でも起きているのか?その原因は何にあるのだろうか? などといったことに着目した本です。 ちなみに動物の...
タイトルに惹かれて手にとった本 いじめの話題は後を絶ちません。自殺だのなんだの常日頃に起きています。 そもそもいじめってどのようにはじまるのだろうか?ヒト以外の動物でも起きているのか?その原因は何にあるのだろうか? などといったことに着目した本です。 ちなみに動物の間ではいじめという現象はないそうです。いじめはヒトが高度に発達したからこそ起きたことである。サルの群れなどの中の順位制は存在するが、自分が相手よりも上だと分かった時点で強いものは弱いものをそれ以上攻撃しようとはしない。 いじめは『加害者』『被害者』の他にそれをはやし立てる『観客』と見て何もしない『傍観者』の存在が欠かせないと主張する。 この『観客』『傍観者』のある集団での存在比がいじめが起きるひとつのバロメーターになりうるのだそうだ。 またけんかの起きる原因を単純なグラフ理論を用いて説明。 いじめの集団連鎖反応、排他的な仲良しグループによるいじめなどいじめの種類ごとの仕組みまたその心理について記述しています。 またいじめが発生する温床として、家庭での母性(子供にとっての安全地帯)、父性のバランスの崩れがあるという。 母から離れるのが遅い、離れにくい人ほどいじめに加担する。また父性とは『自分の思い通りにならないことがあることを教え、励ましたり助言したりしながら家の外という社会へ押し出す力』のことですがこれが親から教えられていないとのもいじめへ加担するという。 父の存在の希薄性や母の愛情の注ぎすぎという現代の家族のあり方の問題点をいじめ問題という切り口から分析しています。
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