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新版 生の欲望 の商品レビュー

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2022/11/08
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1956年に初版が発行され、以来受け継がれている本書。 精神科医である森田先生の思想が詰まったエッセイ。 内容は精神医学に限らず、生活全般にわたる。 ちょっと断定的過ぎるところはあるが、それを加味しても、とても為になる良書である。 随所に人生のヒントが隠れている。 個人的に気になったところ ・結婚相手は好き嫌いを標準にした方が良い。好き嫌いの感じは、その人の個性と育った境遇によって定まる ・自分の身分や境遇に順応して、それに素直に服従し努力するのが「事実本位」の生活である ・体験を基にするのでなければ、単なる思想によって思想を改善しようとするのは非常に難しい ・人間は何はともあれ働かざるを得ず、努力せざるを得ないという自然の衝動の中に大きな力があり、自分本来の面目がある ・もし芸術の訓練により人生の不快をも感興とし、醜をも美化し悪をも善化するとしたらそれこそ理想的な人生の芸術である ・我々が好意を示すとき、必ずその人の将来、あるいは幸福に対して自分の行為がどのような影響を及ぼすかという事を考えなければならない ・大学教育の目的は知識を広め、知的、道徳的能力を高めることが目的であって、金もうけの上手な人間を作るのが目的ではない。 ・殊更に自分で勇気づけたり自信を持とうと焦る必要はない。その時に臨んで、はじめて勇気と自信が湧き出てくるのである。本当の勇気というのは山に川に、社会人時に、あるいは白刃の下に、事実に当たって修養されたものでなければならない。

Posted byブクログ