赤鶴(上) の商品レビュー
作者が30年かけて仕上げた大作。 能は大学のとき一度授業で見たきりで特に興味はなかったのに、読んでいる最中、好奇心を抑えられず国立能楽堂訪問までしてしまった。身バレするかな。 ともかく今まで知ることのなかった世界の入り口になってくれた。 能楽堂の資料室で赤鶴を探してもらったら、赤...
作者が30年かけて仕上げた大作。 能は大学のとき一度授業で見たきりで特に興味はなかったのに、読んでいる最中、好奇心を抑えられず国立能楽堂訪問までしてしまった。身バレするかな。 ともかく今まで知ることのなかった世界の入り口になってくれた。 能楽堂の資料室で赤鶴を探してもらったら、赤鶴の記述は作者名としてのみ見かけるだけで、その生涯については皆無。 フィクション部門で受賞とあるだけに、膨らませた部分も大きいのかもしれない。大の歴史嫌いな私も楽しめたので、それはそれ、これはこれということで。 新風社について調べたら自費出版の部分で色々あったらしく、さてもしやこの本もとは思ったけれど、それならなおのこと作者に感謝と喜びの気持ちを伝えたい。 こういう出会いが読書の醍醐味だよなあ。
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