今日という日は贈りもの の商品レビュー
「今日は死ぬのにもってこいの日」で知られるナンシー・ウッドが、12ヶ月のひと月ひと月を題材に、ネイティヴ・アメリカン(いわゆるインディアン)の知恵と詩とを組み合わせて表現した小品集。 「今日は...」と同じく、その自然に基づく英知は広く、深く、そして染み入る。 また、掲載されてい...
「今日は死ぬのにもってこいの日」で知られるナンシー・ウッドが、12ヶ月のひと月ひと月を題材に、ネイティヴ・アメリカン(いわゆるインディアン)の知恵と詩とを組み合わせて表現した小品集。 「今日は...」と同じく、その自然に基づく英知は広く、深く、そして染み入る。 また、掲載されている詩が、素晴らしい小品揃い。 中でもいくつかの詩は、強く心に突き刺さりました。 手元に置いて読み返したい本でした。
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ゆっくりよむ。再読する。そういう態度が推奨される、懐の大きな詩集。 ”This day is a gift. Do not waste a single moment. Hold snow in your hand until it melts. Notice the color of the sky. Listen to the wind. Wach a bird flying south. Smell winter on the wind. Suffering is the transformation of the self into a shaper, clearer world. There, loving kindness begins.” 贈られたものを観取するために、一瞬も無駄にしてはならない。
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「今日という日は贈りもの」そう思えるように日々過ごせたらどんなにステキかと思うが、中々どうしてそうはいかない現実。 結論として「ラピュタ」のシータの名せりふによっちゃうとは思うのだが、便利さと豊かさとどっちをとろうかねぇ。と。
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武力や経済優先にまわる地球は、破滅へ向かっていると思う。 各地の先住民や、(明治維新前までの)日本人は、パソコンやロケットなどは発明できなかったかもしれないけど、原発や地球を汚す化学物質を生み出すことは、なかったと思う。 全ての植物、生き物に霊が宿ると信じる生き方を守り続ければ、死をむかえたときには、大地にかえっていくことができるはず。 この詩集は、そのことを深く思い起こさせてくれる。 子どものころから私の心の中にある「女尊男卑」。 父親をふくめ、常に(?)男性関係が良好であるにもかかわらず、私はどうして「女尊男卑」なのか、常々、自分自身、不思議に思っていたけれど、それは、「女尊男卑」ではなく、武力や経済優先の生き方のようなものに対する反発だったのだと、下記の詩を読んで、すっきりしました。 〈P22~23から引用〉 女心の精 女心の精ははるか昔 創造主によって遣わされた 子どもたち、動物と植物、木と岩、そしてまた男たちを育てるために 男たちはその荒々しい性をやわらげまいと抗った。 女心の精は砂漠と山々をめぐった 意識を創造する方法を求めて。 意識、それは地球の生存に必要な食物 大地に美を認識するもの。 女心の精は野性で飼い慣らされていなかった 川や風に似て 川や風は彼女に教えた 男たちや子どもたちのこととは違ったある種の知識を。 女心の精は守護者となった 言語と音楽と物語との。 それは世界が変わり想像力が枯渇するとき 鳥や動物や人々が必要とするもの。 女心の精は思いやりの番人となった それは強くしかし目には見えずに、すべての生き物を結ぶもの そう、女心の精は世界の始まりに見落とされた 愛に他ならない。
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