ユダのいる風景 の商品レビュー
イスカリオテのユダには 以前から関心がありました。 ユダの行動がなければ、 人類史上最もドラマチックな あの出来事は起こらなかったかもしれません。 イエスの思いも成就しなかったかもしれないのです。 新約聖書の劇的な物語も、 今日まで語り継がれることはなかったかもしれませんね。 ま...
イスカリオテのユダには 以前から関心がありました。 ユダの行動がなければ、 人類史上最もドラマチックな あの出来事は起こらなかったかもしれません。 イエスの思いも成就しなかったかもしれないのです。 新約聖書の劇的な物語も、 今日まで語り継がれることはなかったかもしれませんね。 また、イエスを裏切ったのは ユダだけではありません。 ほかの弟子たちもみな、 最後の最後、いちばん大事な場面で 師であるイエスを裏切っています。 なのにユダは、ユダだけが、 悪の権化のように蔑まれ、 最も憎まれるひとの一人となってしまいました。 どうしてでしょう? ユダはほんとうにイエスを裏切ったのでしょうか? それとも自らを犠牲にして 神のご意思に手を貸したのでしょうか? ほんとうのところはわかりません。 でも、どうやらユダ=悪というイメージは、 後年創作されたもののようです。 マグダラのマリアがそうだったように。 実際ユダを聖人の列に加えようという運動もあったようですし、 イエスの弟子たちの中でも ユダを最高位と考える聖職者もいたようです。 いずれにせよ、 ユダの果たした役割は非常に大きなものでした。 とても興味を惹かれるひとであることは間違いありません。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
Posted by
Posted by
とても軽く読める「ユダ入門」的な本。著者本人も前書きで言っているように、前著『ユダとは誰か』がユダの聖書学的考察であるのとは対照的に、この本は、聖書や小説を含む様々な「物語」の中で、ユダが文学的にどのように表現されてきたか、に重点が置かれています。「ユダ像の解釈史」といってもいい...
とても軽く読める「ユダ入門」的な本。著者本人も前書きで言っているように、前著『ユダとは誰か』がユダの聖書学的考察であるのとは対照的に、この本は、聖書や小説を含む様々な「物語」の中で、ユダが文学的にどのように表現されてきたか、に重点が置かれています。「ユダ像の解釈史」といってもいいかも。ただ、聖書を解説した前半は、軽すぎて説明不足になっているので、前半部分を詳しく理解したい場合は『ユダとは誰か』を読むことをおすすめします。
Posted by
- 1