テムズのあぶく の商品レビュー
今まで、いろんな恋愛小説をしれなりに読んできたけれど、50歳近い年齢の男女の恋愛小説は初めてだったんで新鮮だった。面白いのは、46歳の女と50歳の男という、二人の年齢を感じさせる、高岡の寒いダジャレや、聡美のセカンド・バージンの描写。高岡がする砕けた返事や、付き合い始めたばかりの...
今まで、いろんな恋愛小説をしれなりに読んできたけれど、50歳近い年齢の男女の恋愛小説は初めてだったんで新鮮だった。面白いのは、46歳の女と50歳の男という、二人の年齢を感じさせる、高岡の寒いダジャレや、聡美のセカンド・バージンの描写。高岡がする砕けた返事や、付き合い始めたばかりの二人が別れるときにする仕草とか、いちいち古いし寒いし・・・。お互いの仕事に対する姿勢や、仕事でのストレスなどの描写も細かく、濃い作品に仕上がっている。
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イギリスで出会う二人の中年男女の恋物語。と簡単に書いてしまえばそうなるけれど、とにかく深いような気がしました。結果不治の病(今回は男性がガン)で片方が亡くなってしまうという悲恋のセオリーは崩してはいないのですが、自立する男女の関係はいろいろなことを考えさせられるように書いてありま...
イギリスで出会う二人の中年男女の恋物語。と簡単に書いてしまえばそうなるけれど、とにかく深いような気がしました。結果不治の病(今回は男性がガン)で片方が亡くなってしまうという悲恋のセオリーは崩してはいないのですが、自立する男女の関係はいろいろなことを考えさせられるように書いてありました。
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イギリスで、50歳の駐在員と46歳の舞台演出家がふとしたきっかけで出会う。お互いにバツイチ。恋愛に対して臆病になる年齢。その二人が男のかなり無邪気な積極性のおかげで(?)少しずつお互いを知り、そして恋に堕ちていく。端正な文章がテムズ川の美しさを映画のように描写していく。異国で仕事...
イギリスで、50歳の駐在員と46歳の舞台演出家がふとしたきっかけで出会う。お互いにバツイチ。恋愛に対して臆病になる年齢。その二人が男のかなり無邪気な積極性のおかげで(?)少しずつお互いを知り、そして恋に堕ちていく。端正な文章がテムズ川の美しさを映画のように描写していく。異国で仕事を持つ大人が、ふと人恋しくなる、そして来るべき別れを意識しつつもお互いを求めあう。そんな風景がとても心地いい。けれど二人の未来は予想外の結末を迎える。哀しい、悲しいラスト。大人の恋愛小説としておススメ。
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07年4月。 舞台はロンドン。50歳の電機メーカー駐在員高岡と46歳の舞台演出家聡美。偶然の出会いからはじまったバツイチ同士がためらいつつも親密になっていく。 煮え切らない男だなあなんていらいらしながら読んだりして。 境遇は違うけど年齢が近いので高岡の気持ちは良く分かるんだけどね...
07年4月。 舞台はロンドン。50歳の電機メーカー駐在員高岡と46歳の舞台演出家聡美。偶然の出会いからはじまったバツイチ同士がためらいつつも親密になっていく。 煮え切らない男だなあなんていらいらしながら読んだりして。 境遇は違うけど年齢が近いので高岡の気持ちは良く分かるんだけどね。 結ばれ、親密な日々を過ごせば過ごすほど、聡美の中にはいつか高岡が日本に帰ってしまうという事が…。 ラストの数十ページは図書館で読んだので、涙を隠すのが大変だった。 もう一度じっくり読んでみようかな。 第1回日経小説大賞受賞作 我々世代にお薦めです。男女を問わずにね
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46の女と50の男のロンドンでの恋〜慶応大学工学部を出て,電機メーカの重電部門で働いてきた男は,子どもの事故死を機に離婚し,50代を迎えてロンドンで駐在暮らしをしている。一方の慶応大学文学部英文学科を出て,芝居の世界に飛び込んだ女は46になるまでロンドンで演出の仕事をしながら,ど...
46の女と50の男のロンドンでの恋〜慶応大学工学部を出て,電機メーカの重電部門で働いてきた男は,子どもの事故死を機に離婚し,50代を迎えてロンドンで駐在暮らしをしている。一方の慶応大学文学部英文学科を出て,芝居の世界に飛び込んだ女は46になるまでロンドンで演出の仕事をしながら,どうしようもない留学生と同棲し,売れない二枚目のイギリス男と結婚して離婚し,演劇の世界で名前が売れ始めていた。子犬が取り持つ運命的な出会いを果たした二人は,徐々に距離を縮め,良きパートナを得たと思い交わしていたが,男が膵臓ガンだと診断される。男は千葉にいる74歳の母の許で死を迎える決心をする〜男の吐く台詞があり得ないので苦笑しながら読まざるを得ないが・・・まあ,それなりに読んで楽しい。第1回日経小説大賞受賞作。最後はどうなるか,後ろの方を覗き見しないと,安心して読み進められないところが,人生を50年歩んできた者として悲しい。映画だったら,はらはらしながら観ただろうに(てか・・・恋愛映画なんて観ないぜ)。一女,二男,三女,四男・・・という章立てと,立場を変えて書く手法も面白くはある(稚拙だが)。「テムズ川に浮かぶ二つのあぶくの如く,ついたり離れたり,波に揉まれながら河口へ向かう」って,中高年の恋夢物語?
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