水のなかの螢 の商品レビュー

池永陽【著】

2012/08/31

前奏曲(ﾌﾟﾚﾘｭｰﾄﾞ）という喫茶店に集まる人生に行きづまった人と人のつながりの話。
ぼくは年上の由紀さんと不倫関係にあり、典子とも
ただ僕と蛍は一緒に自殺をする計画に展開していく。

2011/07/22

4ページ目で既読感を感じて、ぱらぱらめくっていったら
やっぱり読んだことのある話。

この作家さんもオトナ借りしていました

2011/08/15

意外と、というと失礼だが面白かった。此の作品も喫茶店が主な舞台で、主人公の住むアパートの住人が様々な物語を繰り広げる。主題は男女の営みで残念ながら闇に葬られる水子、堕胎になる。嗚呼悲しい話だなぁ。******************************前作が良かったので新作も図書館に予約した。其が来るまで他の作品も読んでみようという事で借り出した。

2009/10/04

堕胎という業を精算し生命半ばで葬ってしまったこどものもとへむかおうとする蛍に付き合っている人妻から一方的に聞かされた堕胎の事実に一晩中涙を流したことのある俊彦は強く共感して一緒に死へと旅立とうとする

そんな彼に「好きな人とは何があろうと生き抜け」という同じ洋館風のアパート「風見館」に住む謎の女性イイ子さん

彼女が続けたことばに心がじわーっと温まる

死にたい気持ちに襲われたら人の肌を抱きしめろ
肌と肌を触れ合わせ強く抱きしめあえば
心は幸せ色に染まる
人肌のほどよい温みは人を平和で穏やかにしてくれる特効薬

二人は、結局どうなるのか

2009/10/07

人妻と不倫をしてる大学生の僕は、蛍という少女に心惹かれるのだが、
彼女は、一緒に「ダイナマイト心中」をして欲しいと言う。。。
心をわしづかみにされた僕は、いとも簡単に、その申し出を受けてしまう。
やがて、その実行の日が近づくのだが。。。

今風の若者らしく（？）　不倫も、恋も、死も、
あっさりと受け入れてしまう僕に、ちょっと疑問を持ちつつも、

この僕の行きつけの喫茶店「前奏曲」に集う人たちとの交流が、
この物語に厚みを加えていて、読み応えたっぷり。

妻を死なせてしまって悲しみにくれるマスター、
風俗で働いていたというウエイトレス、
戦争で残虐な行為をしてしまったという年老いた老人、など。。。

みんな、それぞれが辛い過去を背負い、悩み、
明日への希望を見出せないでいる。。。

それでも、心優しい人々。。。
そんな人たちに囲まれて過ごす僕は、蛍の愛にどう応えるのか。。。

何度も、じわーんと涙がにじみました。
おすすめです。

2009/10/04

「中絶」を通じて痛みを共感する人間関係、主人公は、不倫相手の人妻が自分の子をおろしたという事実にひどく傷つく大学生の男の子の純粋さと脆さに蛍の姿が重なる。