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過程と実在 コスモロジーへの試論(Ⅰ) の商品レビュー

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2010/11/20

世界で一番難解な英語の本と言われているらしい。翻訳も苦心の翻訳だと思う。翻訳本2種類と原書を並べて読む人もいるようだ。出だしはなかなか挑戦的だし面白いが、次第に神がかってきて怖いかもしれない。でも読書ノートを作りながら読みたい本のようにも思う。残念ながらそういう時間が取れないが。

Posted byブクログ

2010/09/30

ホワイトヘッドはわれわれの時代の最も偉大な哲学者の一人であり、彼の哲学を体系的に叙述した主著『過程と実在』は最も傑れた哲学書の一冊である。しかし、この書が1929年に刊行されたとき、それは多くの印刷上の誤り、英国版とアメリカ版との齟齬を含む悲しむべき状態にあった。従ってホワイトヘ...

ホワイトヘッドはわれわれの時代の最も偉大な哲学者の一人であり、彼の哲学を体系的に叙述した主著『過程と実在』は最も傑れた哲学書の一冊である。しかし、この書が1929年に刊行されたとき、それは多くの印刷上の誤り、英国版とアメリカ版との齟齬を含む悲しむべき状態にあった。従ってホワイトヘッドの『過程と実在』に比べれば、プラトンの『国家』の方がより良いテクストで読みうるとさえ言われる。それから半世紀、グリフィンとシャーバーンによるこれ以上は望みえない校訂版が公刊された。本書はこの決定版に依拠する最新訳である。その重要性において、その難解なまでの言語の駆使において、ジョイスの『フィネガンス・ウェイク』にも比せられるこの講義で、ホワイトヘッドは自ら“有機体の哲学”と名づける哲学の体系を構築する。そこでは17‐18世紀の哲学者―デカルト、ニュートン、ロック、ヒューム、カント―を検証しつつ、無限の宇宙を有限な言語的表現で把握すること、宇宙論的観念を人間の多様な経験と結びつけることが意図されている。ここにわれわれは確かに、われらのコスモスに対する新しい解明、新しい光を受けとるであろう。

Posted byブクログ