落葉 他12篇 の商品レビュー
マルケス最初期の作品集。 『百年の孤独』を読んだ上で、この作品にふれると、すべての作品が『百年の孤独』に通じているということはすぐに感づくだろう。 死や孤独、異常気象といったモチーフは、これ以降の彼の作品にもよく登場するおなじみのものだった。 その中でも特に「死」を取り扱っている...
マルケス最初期の作品集。 『百年の孤独』を読んだ上で、この作品にふれると、すべての作品が『百年の孤独』に通じているということはすぐに感づくだろう。 死や孤独、異常気象といったモチーフは、これ以降の彼の作品にもよく登場するおなじみのものだった。 その中でも特に「死」を取り扱っている作品が多い。すでに死んでいる人間の独白や、ひとりの人間の死から思い出される過去など、作品の中心にはつねに「死」が横たわっている。 語りや文学的手法、話の面白みといった点ではもちろん後期の作品には劣るであろうが、彼の小説家としての試行錯誤が伺えるという点で、ファンなら必見だろう。
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最近またガルシア・マルケスばっかり読んでる。 「土曜日の次の日」は何回読んでも飽きない。あの女の子をしつこいと思ってる青年の感じとか、網戸が破れたことと鳥との関係性が見いだせなかった婦人の閉じた感覚とか、とにかく絶妙。 「落葉」は3章がものすごくすき。 手たたきながら同じと...
最近またガルシア・マルケスばっかり読んでる。 「土曜日の次の日」は何回読んでも飽きない。あの女の子をしつこいと思ってる青年の感じとか、網戸が破れたことと鳥との関係性が見いだせなかった婦人の閉じた感覚とか、とにかく絶妙。 「落葉」は3章がものすごくすき。 手たたきながら同じとこぐるぐる回ってるような感覚が読んでるうちにわいてくる。 「事務所を歩き回ってる」「ぜんまいの踊り子人形」「イザベラにスープを飲ませた」これの反復がおもしろい。 自分がゼンマイ人形になって夫がそれを見ている。冷静なイザベラというこの構図がさすがだと思う。 「三人の夢遊病者の苦るしみ」も好きです。
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