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羽生 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2021/08/16

本書の出版は2007年ですが、原書は1997年の出版になります。 つまり羽生善治氏が27歳の時で、7冠を達成した翌年です。 なので内容はかなり古いです。 しかし古いからこその興味深さを感じました。 ですが万人にオススメする本ではありません。 なんたって内容が古いですから。 でもだ...

本書の出版は2007年ですが、原書は1997年の出版になります。 つまり羽生善治氏が27歳の時で、7冠を達成した翌年です。 なので内容はかなり古いです。 しかし古いからこその興味深さを感じました。 ですが万人にオススメする本ではありません。 なんたって内容が古いですから。 でもだからこそ逆説的に将棋や羽生善治氏に興味がある方にはオススメします。

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2020/05/23

スコアボードの点数は、ピッチングの組み立て、ストライク・ボールのカウントの経過、バットのスイング、走塁、エラー、ファインプレー、監督の判断の正否……etc.を、ホームベースを踏んだ回数に一元化したものだ。

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2016/02/11

羽生はしばしば、一局の将棋を音楽を奏でるイメージに喩える。 一つ一つの曲にはテンポがあり、長調、短調の違いをはじめとする固有の調べがある テンポと調べは一曲のなかで 緩―急ー緩 とか ハ長調ーロ短調というふうに、何回か変わることはあるけれど、作者の気まぐれで際限もなく変えていくこ...

羽生はしばしば、一局の将棋を音楽を奏でるイメージに喩える。 一つ一つの曲にはテンポがあり、長調、短調の違いをはじめとする固有の調べがある テンポと調べは一曲のなかで 緩―急ー緩 とか ハ長調ーロ短調というふうに、何回か変わることはあるけれど、作者の気まぐれで際限もなく変えていくことはできない。曲は最初の数小節が決まった時点で、ある意味で作曲者の意図を超えて、その曲の法則によって動き始める。テンポの切り替えや転調のときに、曲はいったん作曲者の手に戻るかのように見えるけど、それもまた作曲者の完全な自由になるわけではなくて、曲のそこまでの部分とのつながりがテンポや調べの切り替えを限定する。 音楽は一番伝わりやすい例だけれど、絵画でも誌でも小説でも映画でも、すぐれた芸術作品というのはすべて作者の意図をこえてその作品固有の運動、法則を持っている p55 p131

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2012/02/06

インタビューや観戦記、自戦記等から羽生善治を考察するという発想は慧眼だが、内容は薄いといわざるを得ない。対象(この場合は羽生)との心理的な距離感が保てておらず、研究書としては不十分であり、一般書としては面白くない。最後まで読み通すのが辛かった。これは作者の力不足によるのであって、...

インタビューや観戦記、自戦記等から羽生善治を考察するという発想は慧眼だが、内容は薄いといわざるを得ない。対象(この場合は羽生)との心理的な距離感が保てておらず、研究書としては不十分であり、一般書としては面白くない。最後まで読み通すのが辛かった。これは作者の力不足によるのであって、試みは面白いので、是非別の人間による羽生論を読んでみたい。

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2011/05/05

天才を論理的に理解しようとする姿勢が気持ちいい。 かなり苦労したみたいだけど、成功の部類に入ると思う。 但し、森下九段との対比は、森下ファンとしては納得いかん。 これまで、三流記者が書いてきた内容と変わらず、浅い。 これがなきゃ、もうひとつ★追加できたのに残念。

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2011/04/29

羽生さんについて、プロ棋士ではない人からの考察が述べられた本。 羽生さんは常に変化し続ける人で言っていることもだいぶ変化するが、その一時期の羽生さんをうまく捉えていると思う。 この本の中で特に印象的だったのが、羽生さんの最善手を探す姿勢である。 自分を客観視し、常に局面の最善...

羽生さんについて、プロ棋士ではない人からの考察が述べられた本。 羽生さんは常に変化し続ける人で言っていることもだいぶ変化するが、その一時期の羽生さんをうまく捉えていると思う。 この本の中で特に印象的だったのが、羽生さんの最善手を探す姿勢である。 自分を客観視し、常に局面の最善手を自分側・相手側から探すことをあきらめない(そういった姿勢はプロ棋士なら誰でも持つが、それを持続して一局指すのは困難)。 また、そういった指し手をしていく中で、結果的に見えてくるのが棋風であり、個性というのもなるほどなと思った。

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2010/06/24

将棋の本ではなく、羽生さんの思考方に対する論説書。 面白い。持論の展開が良い。 論理構造も明快で、分かりやすい。 羽生は個性・棋風を重要ではないと考える。 最善手は都度都度変化わり、局面に依ると考える。 そのため個性・棋風に縛られるのではない。 最善手は「創り出すもの」ではなく...

将棋の本ではなく、羽生さんの思考方に対する論説書。 面白い。持論の展開が良い。 論理構造も明快で、分かりやすい。 羽生は個性・棋風を重要ではないと考える。 最善手は都度都度変化わり、局面に依ると考える。 そのため個性・棋風に縛られるのではない。 最善手は「創り出すもの」ではなく既に「造られている」。 そして棋士はいかにその最善手を見つけ出すか。 最善手は今までの手を最大限に活かす手。 勝ち負けではなく、常に最善手を読む。 ”読む”ということは、例えるならば語学で言う、文脈を読むということ。 そのため不要な選択肢は読まないで済む。 その代わりに読み抜けが少なからず存在する。 常識や定石に囚われない(考慮しない)羽生は、相手の読み抜けを付く手を打つことが相対的に多くなる。 ・ ・ ・ などなど。 面白いです。

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2009/10/07

将棋に詳しくないが、羽生氏はどんな考えをしているのか知りたくて本書を読んだ。 自分の棋風を持たず、最善手という最適解を常に探し続ける。非常に現実的な思想、哲学に感じるが、羽生氏の言葉はそうではない。 「駒が笑う」「手の流れが美しい」といった表現。最善手というのは人間の思考を超え、...

将棋に詳しくないが、羽生氏はどんな考えをしているのか知りたくて本書を読んだ。 自分の棋風を持たず、最善手という最適解を常に探し続ける。非常に現実的な思想、哲学に感じるが、羽生氏の言葉はそうではない。 「駒が笑う」「手の流れが美しい」といった表現。最善手というのは人間の思考を超え、神が創造しているかの如く。 棋士はそれをなぞる様に打つ。 最善手は、数学のエレガントさに共通しているかのように、シンプルで美しく、一点も曇り、無駄がない。文書化し形式知化することはできない暗黙知。 羽生氏の思考を実生活に取り込もうとするのならば、自分の得手不得手、性向などといったものを捨て、妥協せずあらゆる方向、手段を検討し、 洗練されたエレガントな最善手を根気よく地道に探し出すよう行動するということか。

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2020/07/15

きれいな手は駒が笑うんですよ。全部うまくいくときは、全部がきれいに働くわけですから、本当にニッコリ笑ってくれるような感じです。(p.162)

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