おそらくは夢を の商品レビュー
これならマーロウだ。プードルスプリング物語ではダメだったものが、長編であるにもかかわらず、完全にうまくいった。寧ろ、これはパーカーに感謝したい。マーロウに会いたかった。
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チャンドラーの最初の長編「大いなる眠り」の続編として描かれ、主人公はもちろんフィリップ・マーロウ。この作品を読むなら、必ず「大いなる眠り」の後で。ネタバレ有り、「大いなる眠り」からの引用もしばしば現れる。 「大いなる眠り」事件から数カ月後。マーロウはスターンウッド家の執事ノリス...
チャンドラーの最初の長編「大いなる眠り」の続編として描かれ、主人公はもちろんフィリップ・マーロウ。この作品を読むなら、必ず「大いなる眠り」の後で。ネタバレ有り、「大いなる眠り」からの引用もしばしば現れる。 「大いなる眠り」事件から数カ月後。マーロウはスターンウッド家の執事ノリスから連絡を受け、再びその邸宅を訪れた。将軍は既に亡く、その娘ヴィヴィアン・リーガンが当主になっていた。妹のカーメンはサナトリウムに預けられていたが、失踪したという。ノリスの依頼を受け、マーロウはカーメンの行方を調べ始めた。 パーカーはチャンドラーの衣鉢を継ぐハードボイルド作家として、チャンドラーの遺作「プードル・スプリングス物語」を完成させた。その完成度に不満があったのか、再びマーロウの登場する作品を独自のプロットで描いたのが本作。 フィリップ・マーロウの何処に惹かれるかと言えば、行動から滲み出る、内に秘めた意志の強さと優しさ。そして依頼人に対して、真実に対して、誠実さを貫くところ。この作品はそれを踏まえつつ、マーロウのタフさに重点を置いた描き方をしていて、それはパーカーが愛するマーロウ像なのかもしれない。
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男同士のやりとりはマーロウのハードボイルド。でも女子(?)がらみではスペンサーのハードボイルド、という印象。やっぱりギリギリのところで踏みとどまらないと、マーロウが安っぽくなってしまうかな。ハードボイルドには痩せ我慢が大切なのさ。あとがきにもあったけど、敵が大きすぎたこと、そして...
男同士のやりとりはマーロウのハードボイルド。でも女子(?)がらみではスペンサーのハードボイルド、という印象。やっぱりギリギリのところで踏みとどまらないと、マーロウが安っぽくなってしまうかな。ハードボイルドには痩せ我慢が大切なのさ。あとがきにもあったけど、敵が大きすぎたこと、そしてその敵がマーロウひとりを相手にもたもたしすぎるところが、何となくB級映画風だったところが今ひとつ。でもこれもまた古き良き時代のハードボイルド風で良いのかも。これはこれで楽しく読めました。
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チャンドラーの『大いなる眠り』の続編という1冊。 パーカー自身がチャンドラーの愛好家だったというから パーカーとしては作家冥利に尽きるということかな。
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「夢を見るかもしれない」の邦題で出版された単行本が、文庫化を機に改題された。レイモンド・チャンドラーの遺作「プードル・スプリングス物語」を書き継いだロバート・B・パーカーが、今度は「大いなる眠り」の続編を執筆したということで、当時多少?話題になった作品。さすが、プロ。きっちりと古...
「夢を見るかもしれない」の邦題で出版された単行本が、文庫化を機に改題された。レイモンド・チャンドラーの遺作「プードル・スプリングス物語」を書き継いだロバート・B・パーカーが、今度は「大いなる眠り」の続編を執筆したということで、当時多少?話題になった作品。さすが、プロ。きっちりと古きよき時代のハードボイルド小説でした。そういえば「大いなる眠り」の改訳の話を、どこかで読んだ記憶がありますが、どうなったのでしょうか?
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パーカーの手による、チャンドラーの補完作品の第二作。こちらは遺稿を書き補ったのではなく完全新作として書かれた『大いなる眠り』の続編。ちなみに私が読んだのはハードカバーの、『夢を見るかもしれない』の方。 ファンとしてはあまり認めたくないのだけれども、正直、『大いなる眠り』よりもこち...
パーカーの手による、チャンドラーの補完作品の第二作。こちらは遺稿を書き補ったのではなく完全新作として書かれた『大いなる眠り』の続編。ちなみに私が読んだのはハードカバーの、『夢を見るかもしれない』の方。 ファンとしてはあまり認めたくないのだけれども、正直、『大いなる眠り』よりもこちらの方が面白い。チャンドラーのマーロウでないからという理由で読まず嫌いの人も多いと思うが、楽しめる。 やっぱりマーロウはしわしわの紙束をポケットから引っ張り出しながら、ロスを彷徨うのが似合う。
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