プロフェッショナル 仕事の流儀(7) の商品レビュー
第七巻では、「プロ将棋会の第一人者、羽生」、「エンツォ・フェラーリのデザイナー」、「吉兆の三代目」のインタビュー。六巻の小ぶりなメンバーに比べなかなか豪華な面々で、読み応えあり。特に、羽生の思考方法に関しては、私自身が非常に興味を持っていることもあり、とても面白く読めた。生涯通算...
第七巻では、「プロ将棋会の第一人者、羽生」、「エンツォ・フェラーリのデザイナー」、「吉兆の三代目」のインタビュー。六巻の小ぶりなメンバーに比べなかなか豪華な面々で、読み応えあり。特に、羽生の思考方法に関しては、私自身が非常に興味を持っていることもあり、とても面白く読めた。生涯通算勝率7割(1000局以上指してます)を越える羽生でさえ、「将棋を読むことに苦痛を感じることがある」ということは参考になった。私ごときがプログラムを書いていて、ストレスを感じることがあるのはしかたない。
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奥山清行、羽生善治、および徳日本料理、京都嵐山吉兆の3代目である得岡邦夫の3人がフィーチャーされている。特に、自分が敬愛している、奥山、羽生の両氏が一緒に掲載されているところがうれしいが、本書ではこれまで幾つか読んだ著作には書かれていないエピソードや、これまでと異なる視点での考え...
奥山清行、羽生善治、および徳日本料理、京都嵐山吉兆の3代目である得岡邦夫の3人がフィーチャーされている。特に、自分が敬愛している、奥山、羽生の両氏が一緒に掲載されているところがうれしいが、本書ではこれまで幾つか読んだ著作には書かれていないエピソードや、これまでと異なる視点での考え方が載っている事だ。 奥山清行氏は、デザイナーとしてのキャリアを紹介されることが多いが、実際はデザイナーを束ねる管理職としての仕事も多かったのが分かる。プライドが高く個性の強い一流のデザイナー達を束ねて結果を出すのは相当な苦労があったということが伺える。当時の自分自身のことを、猛獣使いと形容しているのもうなずける。当時は、通勤する途中で、仮面を一つ付けるような思いで仕事に向かったという。それほど、心理的なプレッシャーやストレスとの闘いでも会ったということであろう。 そして、既によく知られているエンツィオ・フェラーリのデザインを作り上げた15分の話は、本人曰く15分ではあるけれども、それまでの何年もの経験という積み重ねがあったからこそ、いざというその時にそれが発揮できたということである。当然であろう。 次に、羽生善治氏。 本人は、30代を迎えて大きく変わったという。 「玲瓏」(れいろう)という言葉を思い浮かべるという。透き通り、曇のない様という意味である。 20代の頃の抜群の記憶力や反射神経も衰える中、個々の手を読むのではなく、大局を見極めるという、まさしく大局観が大事であるということに気がついたそうだ。今わ攻め時、今は守り時という、いわば流れというものが勝負を分けるということだ。直感を信じる、ということも書かれているが、これも過去の蓄積があるからこそそれが生きるということだ。前述の奥山氏の15分の件とダブルのは偶然ではないだろう。 本書の発行時点で35歳ということは自分と同学年。あまりにも遠い存在ではあるが、分かるような気がする。羽生氏は、インタビュアーの茂木健一郎氏の質問、「プレースタイル」は意識しているのかという問に対して明快に答える。「将棋の世界、戦術は変化するものである。それに対して自分が合わせているという感じがします。」ダーウィンの進化論かの如く、生き残るものの条件は、ここでも普遍である。 ○プロフェッショナルとは ・「今日のためじゃなくて、本当に明日のために仕事ができる人。自分のためじゃなくて、人のために仕事ができる人。だから、『明日の人』のために仕事ができる人だと思うんです」(奥山清行) ・「揺るぎない人。変わらないというか、核があるというか、信念があるというか、誇りがあるというか。つまり本当に大事にしているものを守りつづけている、信じつづけているということ」(羽生善治) ・「プロフェッショナルだから、結果を出さないとダメですね。まず、結果を出すために、結果を出すまで諦めない人」(徳岡邦夫)
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奥山清行さん(カーデザイナー)、羽生善治さん(棋士)、徳岡邦夫さん(料理人) の考える「プロフェッショナルとは何か?」について。 番組を視た時も衝撃的だったけど、数年ぶりということもあり、 書籍で文字を追うとまた違った気付きがあった。 --- 「デザインでは、コミュニケーショ...
奥山清行さん(カーデザイナー)、羽生善治さん(棋士)、徳岡邦夫さん(料理人) の考える「プロフェッショナルとは何か?」について。 番組を視た時も衝撃的だったけど、数年ぶりということもあり、 書籍で文字を追うとまた違った気付きがあった。 --- 「デザインでは、コミュニケーションが仕事全体の三分の二を占めていると思う」-奥山清行 「プロフェッショナルだから、結果を出さないとダメですね。 まず、結果を出すために、結果を出すまで諦めない人」-徳岡邦夫 「才能とは、努力を継続できる力。 棋士は、ただ勝つために将棋を指すのではない。 生涯をかけ、自分の将棋を極めることにこそ価値がある。」-羽生善治 --- どの言葉もギクッと来ましたが、“才能”を逃げの口実に使ってはいけないと…。 まずは、極め続けられる何かを見つける為に、アンテナを張って、色んな世界を見てみたいと思います。
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※このレビューにはネタバレを含みます
カーデザイナー、棋士、料理人。 p90。 棋士、羽生善治の「直感とは何か」が、とても腑に落ちた。 考え方が精錬で素敵な人だと、改めて感じた。羽生さんカッコイイ。
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プロフェッショナル 仕事の流儀7 棋士 羽生善治 「手堅く無難にいっても、そこからは何も生まれてこない。納得出来るいい作戦で、のちに自分の形につながるのだったら、一つ二つ負けるのは、別に苦になりません」 30代になって、手を読むスピードは落ち、記憶力や反射神経も衰えた。その...
プロフェッショナル 仕事の流儀7 棋士 羽生善治 「手堅く無難にいっても、そこからは何も生まれてこない。納得出来るいい作戦で、のちに自分の形につながるのだったら、一つ二つ負けるのは、別に苦になりません」 30代になって、手を読むスピードは落ち、記憶力や反射神経も衰えた。その中で、手を読むことよりも大事なことに、羽生は気づいた。勝負の流れを読むこと。それを羽生は「大局観」という言葉で表現する。 「大局観で、今は攻めどきか、守りどきか、あるいは何か一手渡してみようか、あるいは一手だけ攻めてあとは受けにまわろうかなど、勝負を全体的に判断し、手を探すのです」 この大局観というのは、多くの手を読みきるというよりも、むしろその逆で、いかに手を捨てられるかということだと思います。瞬時に「これはダメだ」という判断を下せるかどうかですね。実際、将棋では一つの局面で八〇通りぐらいの可能性があるのですが、プロ棋士が考えるのはそのうちのせいぜい二手か三手なんですよ。カメラのフォーカスを絞るように、「このあたりが一番いい手だろう」と七〇いくつもの手を最初に捨て去ってしまう。それがある種の大局観みたいなもので、年齢と経験を積み重ねることによって、その精度が上がっていくのではないかと、僕は考えているんです。
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料理人の話が素敵でした 職人さんってかっこいい 自分も人に 感動を与えられる仕事をしたいよね
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カーデザイナーの方の車にかける情熱というか、意地というか、圧倒されます。でも、才能のぶつかり合いで変に引いてしまう方がマイナスなんですね。
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番組自体ほとんど見たことがなく、本で初めて読んだ。 タイトル通り、その道のプロに仕事について伺う話。 この巻では「カーデザイナー」「棋士」「料理人」 3人のインタビューが書かれている。 まず、3人の取り合わせが面白いなと思った。 最初見たときはカーデザインはともかく、デザイナー...
番組自体ほとんど見たことがなく、本で初めて読んだ。 タイトル通り、その道のプロに仕事について伺う話。 この巻では「カーデザイナー」「棋士」「料理人」 3人のインタビューが書かれている。 まず、3人の取り合わせが面白いなと思った。 最初見たときはカーデザインはともかく、デザイナーっていうのに興味は持った。 以下、自分には珍しく、ストレートに、思ったことを綴ってみます(笑) ・カーデザイナー エンツォフェラーリの話、デザインを15分で仕上げたけど、 それはいつくるかわからないチャンスのために準備した結果、 というところにSerendipityを思い浮かべた。 あと、言語の話、言葉が人格を作るっていうところに何か感じるものがあった。 ・棋士 羽生さんの話なんだけども、 なんとなくこのひと好きだなと思った。 勤勉なようなおっとりとして和むような、 「静かな知性」のようなものにすごく魅力を感じる。 まぁとげとげしいところがないから誰にでも好かれるのかな、とも思う。 大事にしていることは「揺らがないこと」だそうです。 すごく良い。 ・料理人 正直に言うと、この職がパッと見では一番興味がなかった。 でも料理へのこだわり、 というか旧友が訪れたときの対応、 そしてその彼もそうしてもらったことを理解してくれている、 そのやりとりがすごく沁みました。
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カーデザイナーの奥山清行さん、棋士の羽生善治さん、料理人の徳岡邦夫さんが紹介されています。奥山さんの話では、いつチャンスが来てもいいように常に準備を怠らないこと、日本人が世界で活躍するには、もっとコミュニケーションをとること、一日20回恥をかくことなどが印象に残った。羽生さんの話...
カーデザイナーの奥山清行さん、棋士の羽生善治さん、料理人の徳岡邦夫さんが紹介されています。奥山さんの話では、いつチャンスが来てもいいように常に準備を怠らないこと、日本人が世界で活躍するには、もっとコミュニケーションをとること、一日20回恥をかくことなどが印象に残った。羽生さんの話では、若い頃のような閃きが難しくなってきたので、対局の大きな流れを見通す大局観を大切にしていること、玲瓏という、澄みきって曇りのないという意味の言葉を大切にしていることなどが印象に残った。
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「1日に20個、恥をかきなさい」(奥山さん) さっそく実践してその意義を実感していますが、20個は多い。自分から行動を起こさないといけない。受け身でいては達成できない数だなとも感じています。 羽生さんの大局観という考え方も参考になります。長く続けるために上積みをづづけるこ...
「1日に20個、恥をかきなさい」(奥山さん) さっそく実践してその意義を実感していますが、20個は多い。自分から行動を起こさないといけない。受け身でいては達成できない数だなとも感じています。 羽生さんの大局観という考え方も参考になります。長く続けるために上積みをづづけることの大切さを彼の人生から勉強させてもらったように思います。 期待通り、それ以上の内容でした。
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