月夜にひろった氷 の商品レビュー

銀色夏生【著】

2023/07/27

傷つけてあげる
あなたがそうと気づかない方法で

主人公は別れを告げられた側なのかな。
相手に自分の痛みをわかってほしいのに、相手を大切に想う優しさを捨てきれないのが素敵だなと思う。

きらきらとコロコロした表現がすごく可愛くて、
何度も見返して考察するのが好きでした。
この詩集と出会い、好きな詩人さんに出逢えた。

❁⃘ お気に入り
「夜のテラス p48」
「二人の今 p90」
「月夜にひろった氷 p142」

2015/09/24

再読。
先日本棚の奥から発掘されました。
高校生の時に異常に流行った銀色夏生さんの詩集。
ふと思い出して購入したのはなんとなく記憶に残っている。
あまり詩を読み解くのは得意じゃないので、深く考えずに感覚で読むようにしています。
何度も何度も読んで音の響きを楽しみ、
少しずつ消化していくものなのかなぁ、と。

2013/10/13

人生の山が一番良かった。自分の人生を山登りに例えるならどんなのがいいだろうかと、この人ぐらい具体的に答えられたら、その理想に近づくのだろうなと思った。

2011/10/02

ほほえんでくれたこと
何って聞いてくれたこと
さよならも今は
愛さえも今は
月夜にひろった氷

あんまりにも言葉がきれい過ぎて思わず涙があふれた。
誰しもがもつ恋心をこんなにもきれいに表現できるひとがいるなんて。
今までの銀色さんの言葉で一番すきな言葉たちが集まった本。
表紙もきれいです。ぜひぜひ！

2011/07/23

小説じゃなくて詩集です。笑
すいません。カテゴリつくんのがめんどくさい←
このひとの言葉すごい好きです。

2010/08/23

見上げる所に空

命をかけて愛そうと
思いたった
信号が黄色に変わった時
あなたの麦藁帽子が
夏の日に光っていた

水たまりをよけながら
走っていった
後ろ姿までなつかしい
あなたの自転車の青が
夏の日に光っていた

何があっても今なら
今を好きだと言える
見上げる所に空があるから
あなたの私を呼ぶ声が
夏の日に光っていた

この詩を読んだときに、ふっと頭に浮かんだのは「空」、題名の如く当たり前かもしれないが。なんてったって、空を見上げるときほど、その中に雲がプカプカと浮かんでいる情景ほど心をくったりさせるものではないと思うからだ。

この詩で、夏の日に光っていたものは3つある。
あなたの麦藁帽子、あなたの自転車の青、あなたの私を呼ぶ声。
最初の二つはどことなく情景が浮かぶが、最後の一つはきっと「私」が「あなた」に特別な思いを抱いていないと光らないような気がすると思う。光るくらい透き通るような声だったのか、声だけが形を帯びて、照らされて光ったものが声として届いたのか・・・

それと、何があっても今なら、今を好きだと言わしめる、見上げたところにある「空」の放つ力ってすんごいだと改めて思う。明るくきらきらした心にはさらに爽やかさを、暗くドンよりとした心には新鮮な栄養を見えない形式で無償に提供してくれる存在。ちょっと表現がビジネスライクだが。。けれども、そんな「空」の存在が自分だけではなく、他者にも共有されていることが嬉しくて、この詩を取り上げてみた。

2010/06/21

単行本サイズの詩集は持っていますが、文庫サイズで手軽に読めるのもいいと思い購入しました。同じ本を２冊持つというのははじめてです。やはり文庫サイズが一番読み返しやすいです。

2009/10/07

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

二人の過去に甘えているあなたは今の瞬間は
何にもささえられていないということがわからない
過去も未来もそれぞれの今なんだ

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

2009/10/07

詩集というものを初めて読んで、自分も書きたくなった。

短い文章でも、いろんな気持ちが伝わってきた。

2009/10/04

むかし　図書館で手にした詩集、書店で文庫版が目にとまったので購入。表題の詩が好き、かな。　装幀がとてもよいのにNO IMAGEなのが残念。