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ぼくたちの砦 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

パレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区の町ラーマッラーに暮らす12歳の少年カリーム。そのリアルが、理不尽さが、少年の視点で語られる。 今、パレスチナとイスラエルは交戦状態だ。今回、直接のきっかけを作ったのはパレスチナ(ハマス)なんだから、そちらが悪いのだと思う向きもあるかもしれないが、その前の長い長い抑圧の歴史があること、家を失って自宅の鍵を持ち歩くような背景について、また、何かあるたびに外出禁止となって家に閉じ込められ続け、代々世話してきたオリーブ畑も取り上げられる実態などなど…。 もっと知っていく必要があると思う。 その一助になる本だと思う。 もっと多くの方の目に留まって欲しい。

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2021/01/27

パレスチナ側から描くイスラエル。意外と少ない視点だったからか、新鮮で面白かった。小学校高学年か中学生でも読めるので子供に読ませたい。

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2010/01/17

イスラエル占領下のパレスチナ。十二歳の少年カリームの夢は、サッカーの世界チャンピオンになること。外出禁止令のために、なかなか外で遊ぶことができないカリームは、イスラエル軍に対して怒りを感じるが、何もできない。そんなとき、難民キャンプに住んでいるホッパーと出会い、二人は仲良くなる。...

イスラエル占領下のパレスチナ。十二歳の少年カリームの夢は、サッカーの世界チャンピオンになること。外出禁止令のために、なかなか外で遊ぶことができないカリームは、イスラエル軍に対して怒りを感じるが、何もできない。そんなとき、難民キャンプに住んでいるホッパーと出会い、二人は仲良くなる。親友のジョーニも含め、3人だけのグラウンドを作ろうとするが、あるときそこにイスラエル軍の戦車がやってきて、カリームはそこに閉じ込められてしまう。何とか脱出しようと試みるカリームだが、兵士に見つかって・・・。 どんなときも希望と誇りを失わないパレスチナの子供たちの姿に心打たれました。パレスチナの人も、イスラエルの人も実際は同じ「人間」なんだということを強く実感します。どんなことがあっても子供の夢は奪ってはいけないと思うし、この本を一人でも多くの大人たちに読んでほしい。現代は戦争やテロが絶えず、本当に悲しい時代だと思うけれど、カリームのような強い精神を持って生きていけたらと思います。ラストでジョーニがアンマンへ引っ越していってしまうのは、少し寂しい気持ちがしました。パレスチナだけでなく、世界のことについて深く考えさせられる一冊です。

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2010/11/03

イスラエル占領下のパレスチナでは、イスラエルが国を作り、そこに住んでいたパレスチナとの衝突が繰り返されている。  12才の少年カリームは、サッカーの世界チャンピオンになるのが夢だ。 イスラエルによる外出禁止令が解除され、外でサッカーをしていた時に、ホッパーという少年と出会う。ホッ...

イスラエル占領下のパレスチナでは、イスラエルが国を作り、そこに住んでいたパレスチナとの衝突が繰り返されている。  12才の少年カリームは、サッカーの世界チャンピオンになるのが夢だ。 イスラエルによる外出禁止令が解除され、外でサッカーをしていた時に、ホッパーという少年と出会う。ホッパーが連れて行った場所は、サッカーをするのにぴったりの広場だった。そこは二人たちだけの秘密の場所となった。  みんな同じ人間なのに、やっぱり好き嫌いはあります。でも、もし自分が嫌いに思われたら嫌だなと思うので、できるだけ良い所を探したいと思っています。

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2022/11/20

 前の本に続き、高校の部の課題図書その2。イスラエルとパレスチナの間にはどうしても越えられない壁があるように感じられて、複雑な気分に……

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2009/10/07

舞台は、イスラエル占領下のパレスチナ 作者がパレスチナの住人に直接話を聞いてそれらを繋ぎ合わせて書かれたのが本書だそうです。 「ユダヤ人の悲劇に関しては多くの作品が紹介されているが、パレスチナの人々の視点から語られた本はほとんどない。私は、パレスチナの本当の姿をありのままに...

舞台は、イスラエル占領下のパレスチナ 作者がパレスチナの住人に直接話を聞いてそれらを繋ぎ合わせて書かれたのが本書だそうです。 「ユダヤ人の悲劇に関しては多くの作品が紹介されているが、パレスチナの人々の視点から語られた本はほとんどない。私は、パレスチナの本当の姿をありのままに伝えたい。」という作者の言葉にあるように、主人公カリームを通してパレスチナの生活をリアルに感じることができます。 イスラエル軍による外出禁止令、外にいれば子供だろうと容赦なく射殺される状況。 何週間に1度の禁止令の解除、しかしそれもたったの数時間。パレスチナの人々にとってのこの自由な数時間がどれだけの価値を持ち意味があるものかは計り知れない。 死と隣り合わせの環境で生活する中で、カリームが夢見る「普通の生活」がとてつもなく無謀な夢に見えてくる。しかし、それでも希望を捨てないパレスチナの人々の想いに生きるという事の重みを感じました。

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