義民が駆ける の商品レビュー
2006年発行中央公論新社の単行本。あとがき有。歴史小説のひとつだが、核となる主人公がいないためどうしても散漫な印象となってしまう。にしても、江戸時代を通じて同一領主だった大藩については領民と領主との間に親しみのようなものがあったようで、幕末の志士の中には下級武士だけではなく被支...
2006年発行中央公論新社の単行本。あとがき有。歴史小説のひとつだが、核となる主人公がいないためどうしても散漫な印象となってしまう。にしても、江戸時代を通じて同一領主だった大藩については領民と領主との間に親しみのようなものがあったようで、幕末の志士の中には下級武士だけではなく被支配層出身者もいるようだ。比較的領主が変わった土地の話というのは(小説であっても)あまり聞かない。領主が変わるというのは少なくとも現代の市長が変わる以上のものがあるだろうが、どんな感じだったのだろうか。
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おもしろかった!二百年続いた当地の後、将軍家の政治的思惑がらみで突然国替え(藩主の交代)を命じられた荘内藩の奮闘記?義民って農民だったんだな。握り飯がうまいとか、眼下にとけ残った雪が見えるとか、ビジュアルにもぐっときた。これこそ映画化されたら面白いのに。20120201
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山形の藩主国替えをめぐる、各陣営の人々の策謀と奮闘。 藤沢周平の時代小説はどちらかというと、手軽に手にとれる類のものが多いのですが、これは若干敷居が高めかもしれません。固めの内容なので前半は特に読み進めにくいかも。 ただ、藤沢周平というと派手な剣劇ものというイメージがありましたが...
山形の藩主国替えをめぐる、各陣営の人々の策謀と奮闘。 藤沢周平の時代小説はどちらかというと、手軽に手にとれる類のものが多いのですが、これは若干敷居が高めかもしれません。固めの内容なので前半は特に読み進めにくいかも。 ただ、藤沢周平というと派手な剣劇ものというイメージがありましたが、こういうデリケートな政治ものも書けるのだなあと関心。
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