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長崎オランダ坂殺人事件 の商品レビュー

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2017/11/09

久しぶりに旅情感たっぷりの推理小説を読みました。 主人公は警察官ではなく、弁護士事務所を営む宗像. 優秀な弁護士だったはずの宗像でしたが、 ある事件にかかわったときに事件の参考人だった女性と恋におち、 以来、弁護士人生に影をおとす結果となった苦い経験を持っています。 池袋の宗...

久しぶりに旅情感たっぷりの推理小説を読みました。 主人公は警察官ではなく、弁護士事務所を営む宗像. 優秀な弁護士だったはずの宗像でしたが、 ある事件にかかわったときに事件の参考人だった女性と恋におち、 以来、弁護士人生に影をおとす結果となった苦い経験を持っています。 池袋の宗像の事務所に その女性によく似た美人クラブホステス野々宮奈緒美が 妹の規子が喧嘩に巻き込まれて死亡し、 傷害致死として処理された事件のことで、相談に来ます。 妹は殺されたのではないかと、不審を抱いていたのです。 調査に乗り出した宗像は、 その事件の背後に巨額の土地取引があったことを知ります。 その直後、加害者の男が殺害され、 事件の真相を追って向かった長崎でまたしても殺人がおこったのです。 愛してはならない女性を愛した宗像には 終始その心の傷がうずきます。 新しい恋が芽生えても、決して溶けない呪縛のように 昔の女性の面影がつきまとい、宗像を苦しめました。 事件の真相を追いながらも 心の片隅に苦い恋愛の傷を抱える宗像は 大丈夫なの? と思いたくなる弁護士だと思います。 それをしっかりとサポートする 事務所の事務員るみと スタッフの享治とのコンビが、いい味を出していました。 2時間の推理ものテレビドラマにふさわしい作品かな。 長編旅情ミステリーのシリーズはあるようですので、 また別の作品も読んでみたいと思いました。

Posted byブクログ