ドイツ現代史の正しい見方 の商品レビュー
戦後ドイツきっての歴史著述家セバスチャン・ハフナーによる歴史エッセイ集の抄訳。 古代ローマに見る「ヨーロッパとは何か」から説き起こし、プロイセン⇒ドイツ帝国⇒ワイマール共和国⇒第三帝国⇒西ドイツまでの流れに関して、興味深い自説を分かりやすく展開してくれる。 同じ著者の『ヒトラー...
戦後ドイツきっての歴史著述家セバスチャン・ハフナーによる歴史エッセイ集の抄訳。 古代ローマに見る「ヨーロッパとは何か」から説き起こし、プロイセン⇒ドイツ帝国⇒ワイマール共和国⇒第三帝国⇒西ドイツまでの流れに関して、興味深い自説を分かりやすく展開してくれる。 同じ著者の『ヒトラーとは何か』が大変素晴らしかったので期待して読んだが、相変わらず論旨明快で示唆に富んでいて面白かった。 特に第4章の「セダンの勝利の呪縛」、第7章の「第二次世界大戦はいつ始まったか」が興味深かった。 第4章を読んで、なぜドイツは第一次大戦・第二次大戦をあのように戦ったのかについての一つの新しい見方を得られた。 第7章は、ある意味「if」の話なので単なる思考実験的な要素はあるものの、39年に国防軍の軍事クーデターが勃発していれば第二次大戦は起こらなかったどころか、ヒトラーが1930年代後半に獲得した領土さえも保持できただろうという考え方は、なかなか読んでいて刺激的だった。 個人的にはナチス関連書籍を読む中でワイマール共和国成立から第三帝国崩壊までの政治史の大枠は頭に入っているつもりであったが、上記2章によって、その前史にあたる部分と、史実を追うだけでは得られない見方を提供してくれたという面で、非常に満足感ある読書となった。
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まず最初にある程度知識が必要に思いました( ´△`) 読めなくはないですが。 ですが、非常に面白かったです
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ローマ帝国あたりから書き始めているのでびっくり… ドイツ連邦からいかに動いてきたか、 その時の人が何を考えて政治を行ったか、読みやすくていいなとおもいました …やや過大評価しているかもと思う部分もあるので 「正しい見方」ではなく「ひとつの考え方」として読むことをオススメします
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