ダークホルムの闇の君(上) の商品レビュー
オリジナルは1998年刊行〝The dark lord of derkholm” 荻原規子のエッセイからこの本を知る。 ダイアナ・ウィン・ジョーンズはほぼ知らない。ハウルの原作を少し読んだだけだ。 不安はあったものの、とりあえず読んでみた。 のっけからハイファンタジーで、しか...
オリジナルは1998年刊行〝The dark lord of derkholm” 荻原規子のエッセイからこの本を知る。 ダイアナ・ウィン・ジョーンズはほぼ知らない。ハウルの原作を少し読んだだけだ。 不安はあったものの、とりあえず読んでみた。 のっけからハイファンタジーで、しかも説明もないままフルスロットルの展開で、振り落とされないよう、しがみつくので必死だった。 なんとか上巻を読み終えた今、ウロコさんカッケーー!の感想に脳内が占められている。 ファンタジー世界すら、観光の消費物となった時代。 激しい風刺にくらくらするも、ファンタジーのなかのできる限りリアル寄りの表現が面白い。 お金、研究、見せかけ、子供の思春期、いろんな立場のプライド。 ダークは大変だし、マーラの立ち位置がよくわからないけど、賑やかな世界を楽しんで読み進めてきた。 兄弟間の年功序列を叩き込まれた東アジアの人間としては、グリフィンを含めた兄弟の順番をちゃんと把握したい、という気持ちでいっぱい。 ウロコが呼ぶ、猫鳥(=グリフィン)という言葉が可愛いなと思った。 ショーナの身の危険問題、けっこうやばいと思うんだけど何とかならないのか。 ファンタジー世界ですらこういうのがあって怖いな。 佐竹さんの表紙も楽しいし、後藤啓介さんの挿絵もかっこよくて良かった。 下巻もぼちぼち読みます。
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魔法使いとして落ちこぼれのダーク。 それが、別世界からの巡礼団の為に「闇の君」としての役割をふられてしまったから大変なことに。 その上、息子まで巡礼団の先導者の役割をふられてしまって、やることがいっぱいで大わらわ。 やりたくない一つの演劇を作り上げようとしているのに似ているのかも...
魔法使いとして落ちこぼれのダーク。 それが、別世界からの巡礼団の為に「闇の君」としての役割をふられてしまったから大変なことに。 その上、息子まで巡礼団の先導者の役割をふられてしまって、やることがいっぱいで大わらわ。 やりたくない一つの演劇を作り上げようとしているのに似ているのかもしれない。
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おもしろいなあ!そして児童書のわりにはえげつない。 さすがにショーナが囚人集団に襲われる場面は目を覆いたくなりましたよ。未遂だったけども。 ああ、ハウルを書いた人だなぁと思ったのは、 家族で頑張ろう!だけど家長はある意味天才なのに中身はちょっとアレだよね、なところ。 ダークはかなり人間らしくて好きだけども。 あとキットがかわいいです。 下巻たのしみ。
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魔法世界で起こった観光ビジネスをやめさせるために大学総長や魔術師たちが奮闘する物語。 これは設定が面白い。別世界の資本家が「巡礼団」として観光客を呼び込んでくるが、その観光客のためにラスボス「闇の君」をやらなくてはいけなくなったダークとその家族の物語だ。闇の君に滅ぼされた世界を巡礼団が救うというストーリーなので、其々の地域は廃墟としなければならなかったり、闇の君は魔物を連れていなければならなかったり、神様を出現させなければならなかったり、闇の君の弱点となるヒントの小物を手に入れなければならなかったりする。 その芝居や小道具などを魔術師たちがそろえなければならないが、報酬は雀の涙でもうけているのが主催者のチェズニーのみという。 この観光ビジネスをやめさせるためには失敗させるべきだと大学総長のケリーダは考えるが、失敗すると大量の借金を抱え込むことになるダークは必死で成功させようとする。が、不幸なことに目覚めたばかりの竜に焼かれてしまって再起不能。ノリノリで妖艶な魔女を演じることにした妻のマーラをのぞき、あまり協力的でなかった子供たちも父を助けるべく奮闘する。 その子供たちもまた変わっている。2人は人間の子供だが、他の5人はグリフィンだという。彼らの一人はグリフィンの年の主人公エルダだが、今は子供だ。主に活躍するのはキッドとブレイドだ。 見せ物として戦争を起こさなければならない闇の君が引き連れる兵を行軍させることに四苦八苦している間にダークが復活し、焼き殺そうとしていた竜のウロコも協力してくれることになる。 下巻へ続いている。
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いつものダイアナさんの作品のごとく、最初は「混沌」。読者は、いきなり「混沌」の中に放り込まれて、なにがなんやらさっぱりわからないまま翻弄されます。 そして混沌はその度合いをどんどん高めていく。 いつかは収斂して心地よい大団円へと向かうのだろうと期待しているわけですけど、果たし...
いつものダイアナさんの作品のごとく、最初は「混沌」。読者は、いきなり「混沌」の中に放り込まれて、なにがなんやらさっぱりわからないまま翻弄されます。 そして混沌はその度合いをどんどん高めていく。 いつかは収斂して心地よい大団円へと向かうのだろうと期待しているわけですけど、果たして本当にまとまってくれるのでしょうか、と心配になるのもいつものこと。 誰も彼もが不機嫌で、それもダイアナさんらしくはあります。 魔法使いたちの国は異世界の(おそらくぼくたちの世界の)ある観光業者に支配されていた。 毎年やってくる「巡礼団」という名の団体旅行者に国を荒らされ大迷惑。 観光業者はなぜか強力な魔物のバックアップを得ているらしく逆らうことができない。 それを打開しようとするお告げにより今年の「闇の君」(魔王?)に選ばれた魔術師ダークは役をこなすために四苦八苦。 なぜ彼が選ばれたのでしょう?あまりにも向いていないので、しっちゃかめっちゃかになるから? (2006年12月30日読了)
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物語の舞台は魔法界。 人間界から連れて来られる観光客のせいで魔法界はめちゃくちゃ。 なんとかするべく観光界のボス、チェズニー氏を倒そうとする。 そんな感じの大まかなあらすじしか書かれていないし、 実際読み出すと物語の設定等の説明はなくいきなり魔法界をどうにかするべくの会議の場面...
物語の舞台は魔法界。 人間界から連れて来られる観光客のせいで魔法界はめちゃくちゃ。 なんとかするべく観光界のボス、チェズニー氏を倒そうとする。 そんな感じの大まかなあらすじしか書かれていないし、 実際読み出すと物語の設定等の説明はなくいきなり魔法界をどうにかするべくの会議の場面から始まる。 そう、全く時代背景やら登場人物の細かい設定の説明がない! なのに何故かどんどん、どんどん物語の中に中にと引き込まれていく。 まさにダイアナワールド全開な話しだと思う。 登場人物がかなり多いのに不思議と覚えてしまう。 このひっちゃかめっちゃか具合が最高に楽しい。 是非読んで欲しい一冊!
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(「BOOK」データベースより) いまや魔法世界はめちゃくちゃだった。別世界の資本家チェズニー氏が送りこんでくる巡礼団のせいで町も畑も荒れ果て、諸国の財政もすっからかん。魔術師大学の総長ケリーダのもとには、魔術師、吟遊詩人、傭兵、はてはエルフや龍までもが、口々に不満をうったえてくる。世界をチェズニー氏から救わなくては…でも、どうやって?困り果てたケリーダたちに神託が示したのは、変わり者の魔術師ダーク。ミソピーイク賞受賞
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登場人物が・・・・多い!! なんてことには負けません。 自分がロールプレイングゲームの主人公として旅ができるよってかんじの巡礼ツアーが人間世界からわんさと押し掛けてきて、荒らされまくっているダークホルム。 ダークホルムの住人たちは、ツアー客のために謎解きアイテムを隠してお...
登場人物が・・・・多い!! なんてことには負けません。 自分がロールプレイングゲームの主人公として旅ができるよってかんじの巡礼ツアーが人間世界からわんさと押し掛けてきて、荒らされまくっているダークホルム。 ダークホルムの住人たちは、ツアー客のために謎解きアイテムを隠しておいたり、魔族となって戦ったりと大忙し。 戦闘はお遊びじゃなくて、本当に死人が出るような戦いっていうんだから怖い。しかも、ツアー客のなかには、あらかじめ家族から殺すように指示されてる人も混じってたりして、怖い、怖い。 このツアーのために生き物はたくさん死ぬし、町や村は荒らされ、畑の作物はダメにされ、魔族の兵隊役として、人間界の囚人たちが千人も連れてこられたりするんだから、もう最悪。 ダークの家族みんなで協力して、なんとかやり遂げようとするんだけど、疲れるどころか、死と隣り合わせの恐怖まであって、大変すぎ。
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【あらすじ】舞台となるのは王や皇帝、魔術師たちの住む魔法世界。 この世界は、四十年間の長きにわたり、魔法のない別世界からやって来た実業家チェズニー氏と提携している。 チェズニー氏がいとなむのは“観光協会”。 その内容は、剣と魔法のファンタジーに憧れるチェズニー氏の世界の一般人たち...
【あらすじ】舞台となるのは王や皇帝、魔術師たちの住む魔法世界。 この世界は、四十年間の長きにわたり、魔法のない別世界からやって来た実業家チェズニー氏と提携している。 チェズニー氏がいとなむのは“観光協会”。 その内容は、剣と魔法のファンタジーに憧れるチェズニー氏の世界の一般人たちを、魔法世界に連れて来て、実体験型アミューズメントとして観光させると言うもの。 消費者たちは、“巡礼団”と言う名称でグループを組み、添乗(・・・)する現地の魔術師の指示を受けて、悪の兵隊と戦闘したり竜からお宝をゲットしたりしつつ手がかりを集めて闇の君の砦を目指し、諸悪の根源である闇の君を倒すのだ!! なかには、戦闘や山賊の襲撃に巻き込まれ、命を落とす不運な参加者も。 でもだいじょうぶ! のこされた遺族にはバッチリ生命保険が入って生活安泰!! さあ、あなたもチェズニー氏の観光協会の案内で、魅惑の魔法世界での冒険を楽しんでみませんか!?(続く)
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訳かな?少し読み進めにくく感じましたが。・・児童書とはとても思えないけれど、児童書と呼ばれる本が沢山あります。
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