ママと踊ったワルツ の商品レビュー
しばらくブログの更新ができなかった。 またしても「アレ」である。 そう、恒例のコンピュータの故障。 前回の故障から、わずか2ヶ月。 3年前に新調してから、何度修理に出したことか。 これまでの修理費を合計すれば、優に新品のコンピュータを2台は買えたのではないだろうか… というわけで...
しばらくブログの更新ができなかった。 またしても「アレ」である。 そう、恒例のコンピュータの故障。 前回の故障から、わずか2ヶ月。 3年前に新調してから、何度修理に出したことか。 これまでの修理費を合計すれば、優に新品のコンピュータを2台は買えたのではないだろうか… というわけで、コンピュータがないこの1週間は、コンピュータに向かっていた時間が、ジム通いと読書に充てられたのである。 まさに文武両道の生活だったわけだ。 もっともそんな高尚なものではなく、時間を持て余していたというのが、正直なところだが… その中でも読み応えがあった1冊がこれ。 アメリカの女性、エレノア・アグニューとシャロン・ロビドーの共著「ママと踊ったワルツ」。 この二人はアルコール依存症の母を持ち、厳しく辛い環境を乗り越えてきた経験を持つ。 実際、同じような経験を持つ全米の多くの女性に行ったアンケートやインタビューをもとに構成されている。 かなり専門的な分野でもあり、医学用語も頻出するが、これが実に読みやすくわかりやすかった。 この翻訳を手がけたのが、ブログ仲間を通じて知り合うことができた山本幸枝氏。 アルコール依存症者のセルフヘルプグループのオフィス所長も務める彼女は、アルコール依存症と戦う人たちのカウンセラーとしても活躍している。 そんな彼女だからこそ、翻訳本とはいえ、実に生き生きと読者に語りかけてくるような作品に仕上げられたのだろう。 そしてここで描かれているのは、「母と娘」の関係。 この一筋縄ではいかない関係は万国共通である。 随所に出てくる母と娘との葛藤に、思わず自分自身を振り返ることもたびたびだった。 ここでは「依存」の対象がアルコールだが、さまざまなものが安易に手に入る今、あらゆるものが「依存」の対象になっている。 実は、最近、食事の用意をしながらワインをグラスに1杯飲むのが習慣になった。 もしや、これは依存症の一歩手前、予備軍ではなかろうかと心配になり、山本氏に尋ねたところ、アルコール依存症には大きな特徴が二つあるのだという。 飲み始めたらやめられないことと、飲んでいる間の記憶がないことなんだそうだ。 それを聞いて、ほっと胸をなでおろしたのは言うまでもない。
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