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ブック・アートの世界 の商品レビュー

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2009/10/04

ブック・アートを標榜しているだけあって、とても斬新な装丁。本そのものより帯の谷川俊太郎のメッセージのほうが目立っている。 内容は学芸員や美術評論家などが何冊かのアートブックをピック・アップして紹介するというもの。 本+アートということでかなり絞られた内容になるのではないか、と思っ...

ブック・アートを標榜しているだけあって、とても斬新な装丁。本そのものより帯の谷川俊太郎のメッセージのほうが目立っている。 内容は学芸員や美術評論家などが何冊かのアートブックをピック・アップして紹介するというもの。 本+アートということでかなり絞られた内容になるのではないか、と思って読んでみたらそんなことはなく、むしろ幅広い。 僕も驚いたのだが結構色んな作家が挙ってアート・ブックの制作をかなり熱心に行っていて、 デュシャンやコルビュジエや松澤宥など、割と誰でも知っているような作家もアート・ブックを作っていて、それほど敷居は高くなく読める。 中でも二人のエルンスト・・・画家のエルンストと天文学者のエルンストの共著による「マクシミリアーナ」と、 西村陽平による、陶芸の窯で焼かれて異世界の植物のような形相になった「新修漢和大辞典」は、たいへん興味深い内容であった。 アート・ブックと一口に言ってもその様態は多岐に渡る為、きっと貴方のお気に入りの一冊も見つかることだろう。

Posted byブクログ