インディアナ、インディアナ の商品レビュー
アメリカ文学最大の人気翻訳家・柴田元幸氏が「これだ」と惚れ込み、ポール・オースター氏が「ずば抜けた才能」と絶賛した本邦初翻訳小説。年老いて病んだひとりの男の人生の、深い喪失感と淡いユーモアがかぎりなく美しい小説。
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柴田元幸も絶賛!らしい。著者のレアード・ハントは、現代アメリカ作家のなかで、今もっとも注目されている一人。語り口が独特で、登場人物の年齢や人間関係といった最低限のデータすら与えられないまま始まる小説なので、序盤は何度も読み返し、読みすすめる内にぼんやりとわかってくる趣向。最初から...
柴田元幸も絶賛!らしい。著者のレアード・ハントは、現代アメリカ作家のなかで、今もっとも注目されている一人。語り口が独特で、登場人物の年齢や人間関係といった最低限のデータすら与えられないまま始まる小説なので、序盤は何度も読み返し、読みすすめる内にぼんやりとわかってくる趣向。最初から分かるのは、主人公の感情のみ。そういう点ではやや難解。ただし、この前の作品は難解すぎて、こちらは簡単すぎるという評もあるくらい。ゆっくりと味わいたい叙情的な作品。
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でてくる人全員が心を病んでいるんじゃないかと思わせる物語。あるいは気がふれたとか。ノアによせるオーパルの手紙は、詩情にあふれている。だが意味がよくわからない。物語中においても散文がリリカルであまりよくわからない。でも最後までいくとなかなか悲しませてくれる。行間を読むべき小説なのか...
でてくる人全員が心を病んでいるんじゃないかと思わせる物語。あるいは気がふれたとか。ノアによせるオーパルの手紙は、詩情にあふれている。だが意味がよくわからない。物語中においても散文がリリカルであまりよくわからない。でも最後までいくとなかなか悲しませてくれる。行間を読むべき小説なのかも。
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精神疾患を持った夫ノアとその妻オーバル。自傷癖を持つオーバルは精神病院へ。その妻から夫へと送られてくる、現実感のない手紙と夫ノアの回想で本書は組み立てられている。最初、読んでいると眩暈がしそうになるほど掴みどころがない。読み進むうちに段々と概要が見えてくる。そして最後にはやりよう...
精神疾患を持った夫ノアとその妻オーバル。自傷癖を持つオーバルは精神病院へ。その妻から夫へと送られてくる、現実感のない手紙と夫ノアの回想で本書は組み立てられている。最初、読んでいると眩暈がしそうになるほど掴みどころがない。読み進むうちに段々と概要が見えてくる。そして最後にはやりようのない読後感が残る。切なく、純粋で。思わず涙する。
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アメリカ文学最大の人気翻訳家・柴田元幸氏が「これだ」と惚れ込み、 ポール・オースター氏が「ずば抜けた才能」と絶賛した本邦初翻訳小説。 年老いて病んだひとりの男の人生の、深い喪失感と淡いユーモアが かぎりなく美しい小説
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最初、途中で読むの止めそうかと思ったでも何か気になって、読んでいくうちに、哀しみが徐々に伝わってきてすっぽり覆われてしまった。現実は遠くなり、心はさまよい始め、目の前の相方の言葉に関心が無くなり、不機嫌にさせてしまった。でも何か不愉快でなく居心地の良い寂しさと哀しみで、やがて徐々...
最初、途中で読むの止めそうかと思ったでも何か気になって、読んでいくうちに、哀しみが徐々に伝わってきてすっぽり覆われてしまった。現実は遠くなり、心はさまよい始め、目の前の相方の言葉に関心が無くなり、不機嫌にさせてしまった。でも何か不愉快でなく居心地の良い寂しさと哀しみで、やがて徐々にまた現実が戻ってき、人恋しくなりむやみに相方にくっつくので、気持ち悪がられることになった。村上春樹初期の小説が好きな人にお勧め。
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