いまこの国で大人になるということ の商品レビュー
「もちろん、人はそんなに強くない。ぼくも強くない。傷ついてしばらくじっとしていなくてはならないこともある。でも、互いの思いを語り合える友人や家族がいれば、そのたびに無力感から脱して、もう一度「大人になる」ことができるはずだ。」 『大人になること、自由になること』(西研) 苅谷剛...
「もちろん、人はそんなに強くない。ぼくも強くない。傷ついてしばらくじっとしていなくてはならないこともある。でも、互いの思いを語り合える友人や家族がいれば、そのたびに無力感から脱して、もう一度「大人になる」ことができるはずだ。」 『大人になること、自由になること』(西研) 苅谷剛彦氏編著で、16人の「大人」の研究者たちが自分たちの研究の目線から大人になることを論じていく。 面白い!のもあれば、ちょっと違うんじゃない?とおもったりしたのもあったり、とにかく様々な視点から「大人」を鑑みることができて非常に楽しかった! ちょうど今読んでいるのが『コドモであり続けるためのスキル』(貴戸理恵)というなんともタイトルだけ見ると正反対な空気の本を読んでいるのもあって、何とまぁ色んな見方があること! とつくづく思ったのであります。 この本(『いまこの国で大人になるということ』)の魅力はやっぱり、どの人も自由に自分の領域の色んなところを持ってみてアラカルト的で美味しいとこどりなところ○ 【7/15読了・初読・大学図書館】
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色々な人の色々な主張。 全体として、学生や若い人にあてているので、方向性は同じ。 ジャンルが多岐にわたっているが、読みやすく、また理解しやすいつくりになっている。 読んで思ったこととして、 当たり前の大人になる難しさ。 持ち場を担うことの大事さ。 成熟することで万能感を捨て、自...
色々な人の色々な主張。 全体として、学生や若い人にあてているので、方向性は同じ。 ジャンルが多岐にわたっているが、読みやすく、また理解しやすいつくりになっている。 読んで思ったこととして、 当たり前の大人になる難しさ。 持ち場を担うことの大事さ。 成熟することで万能感を捨て、自由を得る。 大人になることは、何かを捨てて、何かを選ぶことだと思う。 幸いなことに、多くのものを選べる立場にいるし、色々なところへいくこともできる時代に生まれた。 まだ大人になりきれていないのだろうな、とふと思った。
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さまざまな分野の専門家が、いまこの国で大人になることはどういうことか?という提案をされています。社会心理学などの見地から、いろいろと意見されています。まあ、いまの日本、軍隊があるわけでもなく、成人式はとても通過儀礼になっていないし、30歳でもモラトリアムやパラサイトしている自称わ...
さまざまな分野の専門家が、いまこの国で大人になることはどういうことか?という提案をされています。社会心理学などの見地から、いろいろと意見されています。まあ、いまの日本、軍隊があるわけでもなく、成人式はとても通過儀礼になっていないし、30歳でもモラトリアムやパラサイトしている自称わかものがたくさんいる社会ですから、おとなになるのも、とてもむずかしくなっていますね〜。
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意外なくらい執筆陣が若い!「大人」という言葉の重みを忘れていない人、「大人途上である(かも知れない)人」たちが書いているところが、ミソでもあるのだろう。ポイントは「いま」「この国」で…つまり現代の日本社会で「大人」になることの意義も、価値も混沌としているなか、それでもなお「大人」...
意外なくらい執筆陣が若い!「大人」という言葉の重みを忘れていない人、「大人途上である(かも知れない)人」たちが書いているところが、ミソでもあるのだろう。ポイントは「いま」「この国」で…つまり現代の日本社会で「大人」になることの意義も、価値も混沌としているなか、それでもなお「大人」という言葉を使ってなにを後輩たちにメッセージとして伝えられるか、というところなのだろうと思う。豪華で、多彩な執筆陣で、意見や主張がぶつかり、反駁しあっていたりもする。そうした記述の多様性に向き合うことが、社会性への一歩になる、ということなのかも知れないなーという感想。
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確かに「大人って何」って言われるとほんとなんだろうって思い、思わず読んでしまいました。16人の人たちそれぞれが、大人について独自の視点で語っており、なるほどとか、そうかなどいろいろな意見があり、自分の大人論を考えるキッカケになる本かな。
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