戦後保守党史 の商品レビュー
著者は朝日新聞の記者で、知らない名前だったけど、とても読みやすくまとまっていて、おもしろかった。 自民党史ではなくて、保守党史となっているのは、保守合同前の戦後の混迷期も含んでいるからで、「小説吉田学校」である程度知っていたけれど、興味深い話も多かった。 正直、やっぱり政治家が小...
著者は朝日新聞の記者で、知らない名前だったけど、とても読みやすくまとまっていて、おもしろかった。 自民党史ではなくて、保守党史となっているのは、保守合同前の戦後の混迷期も含んでいるからで、「小説吉田学校」である程度知っていたけれど、興味深い話も多かった。 正直、やっぱり政治家が小粒になった感は否めないけど、新聞記者についても同じことが言えそうだよねぇ。
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戦後の日本の自民党は基本的に複雑怪奇であり、よく分からないことが多いが、この本を読めば大筋分かるのではないかと考える。 戦後のは、吉田学校を基本とする保守本流(池田勇人・佐藤栄作・田中角栄・竹下登・小沢一郎)と、それに対抗する鳩山一郎~岸信介が軸とされる。 基本的に保守本流...
戦後の日本の自民党は基本的に複雑怪奇であり、よく分からないことが多いが、この本を読めば大筋分かるのではないかと考える。 戦後のは、吉田学校を基本とする保守本流(池田勇人・佐藤栄作・田中角栄・竹下登・小沢一郎)と、それに対抗する鳩山一郎~岸信介が軸とされる。 基本的に保守本流は「経済主義・合理主義」であるとされ、保守傍流は「政治主義・復古主義」である。昭和の妖怪とされた岸信介が、 基本的には過去の話とは云え、今でも小沢一郎・安倍晋三・麻生太郎などの派閥を受け継ぐ政治家は少なからずいるし、彼らの系譜を考えれば、大筋当たっているようにも思う。 小選挙区制で概ね派閥は解消して、政策集団になりつつある。民主党は一応政権交代を果たし、自民党の「体制内純化」を超えつつある、ともいわれるが・・・。 「戦後史の中の日本社会党」と対にして読むと、戦後日本政治を大いに理解することができるのではないだろうか。
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