山荘の死(1) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
本格推理小説で有名な鮎川哲也の14編からなる短編集。 自分にとって初の鮎川ミステリでしたが、本格物が好きで未読の方にはぜひおススメしたい一冊。 本書は問題篇・解決篇の2部構成になっており、読者はたっぷり自分の推理を組み立てるゆとりを与えられます。問題篇の最後に読者への挑戦状が叩きつけられ、犯人の名とその理由について読者は問われます。 やはり印象的だったのは、巻頭の短編である『達也が嗤う』。 いいかげんに当て推量して解決篇を読んだら、意外な犯人と巧みな伏線に度胆を抜かれました。そのうえ、作者に"アタマが悪い"、"粗忽者"と罵倒され(笑)、以降の作品は真剣に推理を組み立てて挑戦。 『山荘の死』などリベンジできた作品もあり、作者との知恵比べを存分に楽しむことができました。 このコレクションは全3巻あるらしいので、しばらくは本格推理小説で読み物に困ることはなさそうです。 余談ですが、装丁はミステリや怪談で有名な京極夏彦さんによるものです。
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犯人当て小説短編集。案外と問題編が短いものもあってびっくり。えー、こんな短い中から何の手がかりが?と不審に思ったものの。しっかりとありましたよ手がかり……まだまだです。 お気に入りは「達也が嗤う」。これは以前読んだことがあって、そのときは分からなかったけれど。再読してもやっぱり伏...
犯人当て小説短編集。案外と問題編が短いものもあってびっくり。えー、こんな短い中から何の手がかりが?と不審に思ったものの。しっかりとありましたよ手がかり……まだまだです。 お気に入りは「達也が嗤う」。これは以前読んだことがあって、そのときは分からなかったけれど。再読してもやっぱり伏線等が凄いです。「赤は死の色」も、やや怪奇な雰囲気があって好きな一作。
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『達也が嗤う』 殺人が起きた屋敷。犯人が分かったと笑う達也。その達也も殺害される。題名に隠された秘密。
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読者への挑戦は何度読んでもワクワクする。解決篇を確認した後、すぐに次作品に挑戦したくなるのは作者の技量だろうか。全体に短い話ばかりなので、小粒揃いのお得なパッケージといった印象。「達也が嗤う」を久しぶりに再読したがやはり素晴らしい。読後の評価は分かれるだろうが、私は最後の最後まで...
読者への挑戦は何度読んでもワクワクする。解決篇を確認した後、すぐに次作品に挑戦したくなるのは作者の技量だろうか。全体に短い話ばかりなので、小粒揃いのお得なパッケージといった印象。「達也が嗤う」を久しぶりに再読したがやはり素晴らしい。読後の評価は分かれるだろうが、私は最後の最後まで手を抜かない演出が素直に嬉しかった。
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