坂口安吾 百歳の異端児 の商品レビュー
安吾の全体像を明らかにしようと試みられている。 作品については、従来よく言及される「日本文化私観」「堕落論」「白痴」「桜の森の満開の下」などは触れる程度にとどめ、「恋をしに行く」などを中心に論じられている。 したがって、新鮮な点もあるが、安吾の特徴である言い過ぎや勘違いや日本...
安吾の全体像を明らかにしようと試みられている。 作品については、従来よく言及される「日本文化私観」「堕落論」「白痴」「桜の森の満開の下」などは触れる程度にとどめ、「恋をしに行く」などを中心に論じられている。 したがって、新鮮な点もあるが、安吾の特徴である言い過ぎや勘違いや日本語の誤用を指摘することが目立ちすぎて、いささか不快だった。 それは、安吾の勢いに任せて書く性質を明らかにするための指摘だとわかってはいるが、度々になると心地よいものではない。
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