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誰のための会社にするか の商品レビュー

3.8

11件のお客様レビュー

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2024/07/09

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01278209

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2022/02/07

得たもの ーーー アメリカ的な短期業績主義に対して、絶対ではないという目線を持てた 感想 ーーー 短期的な株主の利益偏重の経営が問題があるのはわかるのだが…だからと言って日本型の経営や人事制度がこのままでいいのかと言うことにはならないのでは? ここまで株主のための経営を嫌う...

得たもの ーーー アメリカ的な短期業績主義に対して、絶対ではないという目線を持てた 感想 ーーー 短期的な株主の利益偏重の経営が問題があるのはわかるのだが…だからと言って日本型の経営や人事制度がこのままでいいのかと言うことにはならないのでは? ここまで株主のための経営を嫌うのであればそもそも非公開企業にするしかないのではないだろうか? もしくはかつての日本のように企業グループで株式を持ち合って容易に外部の人間が株を変えないようにするしかないのではないだろうか? 株式公開してお金は集めたい、しかし株主への金銭的な還元はほどほどにしたい、ではさすがに無理があるかと。 筆者の言うように従業員や取引企業、地域社会などのステークホルダーにも利益を提供しながら経営をしていけると素晴らしいのだが、それは短期的には配当や経常利益を減ずることになるので短期的な利益を求める株主には容易には受け入れられないのは自明で、「株式会社」という形態をとる以上、かなり夢もに語りに近いようにおもう。 それをしたいなら、会社側がステークホルダー型の経営によるメリット、例えば従業員が安心して働けることによる技術や知識の蓄積熟練、それによるイノベーションの創発、そういったことによる長期的な継続利益、そういったものをきちんと説明できるのであれば株主も納得するのであろう。 ただ、結局日本は日本的な人事雇用慣行を守っているにもかかわらずアメリカや中国と相対的に比べて短期、長期での利益を生むようなイノベーションを見出せていないわけで、それをあくまでも「金融政策の失敗」などと言うのはたやすいのだが、それを持って、やはり、日本がかつて行っていた終身雇用や年功序列的な人事制度を完全に肯定するにはちょっと難しいのかなぁ、、と思う。 結論として、日本の長期的な雇用慣行や年功序列的な賃金政策は「一体感を生みイノベーションを生む上で有効」である面もあるので全く否定する事はない。 バランス良く人事施策の中に組み込んでいけば良い、言う従来の考えを補強したというのがこの本を読んだ私自身の意義となる。 ーーーーーーー メモ ーーー 「準共同体的企業」と「株主所有物企業」 誰のための会社にするか 資本と言う1つだけの資源の利回り=労働収入を抑えれば抑えるほど利回りが良くなる仕組み 日本の社長の任期は平均4年位 p.77 日本の共同体的企業は改革論者が主張したほど欠陥があるものではなかったのになぜこんなにも変革を求められたのか? ・国民的な規模での自信喪失 ・MBA経営者の台頭 ・外資系機関投資家(ゴールドマン・サックスなど)の上陸 ・名声資本とはブランド力

Posted byブクログ

2021/12/15

会社がどういう原理で動いているかを理解させてくれる本。 会社は誰のためにあるか or するか、と聞かれて自分の答えを持っていなければ、この本を読んで学ぶところがあると思う。 あと、取締役、執行役という言葉だけ聞いたことがあるが何なのかよくわかっていなかった言葉についても勉強でき...

会社がどういう原理で動いているかを理解させてくれる本。 会社は誰のためにあるか or するか、と聞かれて自分の答えを持っていなければ、この本を読んで学ぶところがあると思う。 あと、取締役、執行役という言葉だけ聞いたことがあるが何なのかよくわかっていなかった言葉についても勉強できた。自分の会社の取締役、執行役のWebページを見ながら読むと理解が進んだ。

Posted byブクログ

2014/01/30

高知大学OPAC⇒ http://opac.iic.kochi-u.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?isbn_issn=4004310253

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2012/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【内容】  「経営トップとして、どうやって、正直で、ダイナミックな人たちが選ばれるシステム—しかも選ばれてからも正直でダイナミックであり続けることを保証するシステム—をつくるか。」これが本書のテーマであり、そのために英米系のコーポレートガバナンスと日本企業の経営形態との関係を論じる。  金融市場のグーローバル化の加速、商法や証券取引法の改正にる企業と株主の変化が生じている。これが株主の代理人として従業員を使う「株主所有物企業」への流れを「改革」と称して促進させる。その全体的な流れを法改正で確認した上で、「競争的パフォーマンスを効率的に確保する」ことを要請するアングロサクソン的なコーポレートガバナンス論(を日本の企業形態に持ち込むこと)に異議を展開する。それはステークホルダーとして従業員他、利害関係者への視点が抜け落ち、そのパフォーマンスの成果配分を考慮していない。筆者はコーポレートガバナンスを「会社の付加価値から誰がどのような分け前を受けるか、を決定する権力の配分を規制する諸制度」と定義し、上記の理想とされるシステムのために、日本の価値の中から見出そうとする。必ずしも大胆な改革が必要では無いと述べ、準共同的企業としての日本の企業を擁護しつつ、あるべき企業を模索する知日派による良書。

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2011/04/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] どうすれば「正直でダイナミックな経営トップ」を確保できるか。 アメリカ型の統治制度は日本に馴染むのか。 「理想像」に沿った企業のありようとは? 過去十数年の間に株価至上主義へと急激にシフトしつつある日本企業の現況を鮮やかに描き出し、問題提起する。 長年、日本をつぶさに見続けてきた著者による、鬼気迫る警世の書。 [ 目次 ] 第1章 コーポレート・ガバナンス―「治」の時、「乱」の時 第2章 グローバル・スタンダードと企業統治の社会的インフラ 第3章 どこに改革の必要があったのか 第4章 組織の変革 第5章 株主パワー 第6章 株主天下の老後問題 第7章 ステークホルダー・パワー 第8章 考え直す機運 第9章 ステークホルダー企業の可能性 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/04/13

2009年度の経済ゼミの教科書でした. 準共同体的な日本の会社の在り方にも,よいところはたくさんあったんだな,と思うことができた.いくら制度や方法がすぐれていても,それはその土地にフィットしたから「すぐれて」いただけのことであって,その制度や方法だけ持ってきて当てはめても,他の土...

2009年度の経済ゼミの教科書でした. 準共同体的な日本の会社の在り方にも,よいところはたくさんあったんだな,と思うことができた.いくら制度や方法がすぐれていても,それはその土地にフィットしたから「すぐれて」いただけのことであって,その制度や方法だけ持ってきて当てはめても,他の土地では馴染まない.とか,いろんなことにも言えるよね.

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2010/02/14

最近、敵対的買収が世間を騒がすようになり、大企業でも、買収対策としてのポイズン・ビル(企業が敵対的買収を抑止・防衛するための手段)の当否が問題になってきた。 その原因の一つは、株式持合いが解消された結果、敵対的買収がより現実的な可能性を帯びてきたからである。 2001年の法律は...

最近、敵対的買収が世間を騒がすようになり、大企業でも、買収対策としてのポイズン・ビル(企業が敵対的買収を抑止・防衛するための手段)の当否が問題になってきた。 その原因の一つは、株式持合いが解消された結果、敵対的買収がより現実的な可能性を帯びてきたからである。 2001年の法律は、建前としては、銀行の資本比率をより健全なものとすることを目的とする法律であった。しかし、持ちあい制度解消の手段として歓迎する意見も―持ちあいによって保護されてきた経営者の間においてではなく、官界および政界の一部で―有力になっていた。 「自明の理とされている前提」 1.企業の株価は経営者能力の正確な指標である。 ―株式市場はそんなに道理的なメカニズムではない。ケインズによる有名な比喩がある。 「株式市場は最近よく出る美人判定ゲームのようなものだ。百人の写真から最も美しい六人を選ぶという時、勝つのは自分の判断に拠るランキングが、ゲーム参加者全員の平均ランキングに一番近い人である。つまり、ランキングの基準は、自分がどの人が一番美人と思うかではなく、他人の美の基準の―否、他人が、自分と同じように参加者平均の美の基準について、どのような推測をしているかの―推測に拠るものである」 2.会計制度が高度な透明性を確保するように、事業内容の開示義務を会社に負わせ、かつあらゆる企業の情報を分析するのに十分な数のアナリストがいれば、真面目に長期的コミットメントをしようとする投資家は、いつでも企業の実態を把握できる。 3.人間は合理的な動物だから、敵対的買収にかかる人は、事前に、取引 手続きのコスト、仲介のM&A専門の証券会社への歩合(買収額の2-3%)、財務諸表には見えない被買収会社の資産が「蒸発」する確率(つまり、高度な技術・技能をもった従業員の「逃避」)、顧客の好意の喪失などを全部計算に入れたうえで、利益が上がることを見込んでおり、それまで非効率的に稼働していた資源をより効率的に使うのだから、社会的費用/便益の計算上もM&Aはプラスになる。 4.いつ敵対的買収をかけられるかわからない恐怖におびえる経営者は、その「ムチ」のおかげで、よりよい経営者になる。

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2010/01/07

 株価至上主義とか企業価値経営や株主価値などと叫ばれる日本の経営あるいは社会に対する問題提起の書。まずもって、著者の日本語力に驚かされる。本当に英国人なのか?  それはさておき、証券投資論や米国流の経営手法をかじった私としては非常に興味深い。そして、こういった本が日本人以外の人の...

 株価至上主義とか企業価値経営や株主価値などと叫ばれる日本の経営あるいは社会に対する問題提起の書。まずもって、著者の日本語力に驚かされる。本当に英国人なのか?  それはさておき、証券投資論や米国流の経営手法をかじった私としては非常に興味深い。そして、こういった本が日本人以外の人の手から出てきたのが少しさびしい。とにかく、経営学をかじった人もそうでない人も是非読むことをお勧めします。    余談だけど、日本経済だけでなく、日本社会のことも考えてくださいという言葉に著者の愛を感じる。

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2009/10/04

会社は誰のものか=株主から、一線を画す議論。従来の日本的経営に一定の評価を与え、日本に合った企業の経営形態を提案している。それを欧米人(イギリス人)が書いているところがおもしろい。

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