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やさしい国語読解力 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2011/01/19

「読解が苦手で読書があまり好きではない中学生レベル」を念頭に、毎日中学生新聞に連載されたものに加筆修正をしたもの。そのため、50回に分かれており、1回の分量が少なく、しかも平易な言葉で書かれ、少し難かしいだろうと思われる漢字にはルビも振ってあるので、小学生も読めるだろう。あるいは...

「読解が苦手で読書があまり好きではない中学生レベル」を念頭に、毎日中学生新聞に連載されたものに加筆修正をしたもの。そのため、50回に分かれており、1回の分量が少なく、しかも平易な言葉で書かれ、少し難かしいだろうと思われる漢字にはルビも振ってあるので、小学生も読めるだろう。あるいは高校生が読んでもいい。 中でも目からウロコだったのは、第8回、逆接の接続詞「しかし」についてである。 筆者は「前と後ろの関係が逆になっているのが逆接の接続詞」と言いつつも、逆になっているとはどういうことか、問う。 「空は晴れていた。しかし海は雨だった」 逆ということで言えば、言葉は対応しているが、現実にこんな状態は余り無いだろう。 では、どのような場合に逆接を使うのか。筆者は「想定外」「想像に反する」ときに使うという。 「雨が降ってきた」しかし「彼は傘をたたんだ」 「部活でクタクタになった」しかし「宿題はきちんとやった」 内容自体はこのように評価できるのだが、何箇所か誤植があり(例P.108「これが裏をとるこということだ」P.152「ジャイアンツファンには答えられない」)学生を読者対象にしている以上、誤記、誤植の類は校正段階で何度もチェックして限りなくゼロにしてほしいという気持ちから星4つとする。 ちなみに読んだ本は第1刷。

Posted byブクログ

2011/07/18

 読み物の形式をとっていますが、正確には小中学生向けの学習参考書です。もともとは「毎日中学生新聞」で連載していたものを加筆修正し、出版したものとのこと。  まず思ったのは「これはやられた!」ってこと。もう衝撃。インパクト。  ところで、国語の「読解」の方法というものはすでに半...

 読み物の形式をとっていますが、正確には小中学生向けの学習参考書です。もともとは「毎日中学生新聞」で連載していたものを加筆修正し、出版したものとのこと。  まず思ったのは「これはやられた!」ってこと。もう衝撃。インパクト。  ところで、国語の「読解」の方法というものはすでに半ば完成されていると思います。  名だたる予備校の先生をはじめとし、様々な方が国語の入試問題なんかは研究をしつくしているのです。そういった意味では、もはや新たに解法が発見されることなどは起こり得ないといえます。  それこそ何か一冊、現代文の参考書で勉強をすれば「国語」として必要な読解力は身につくはずです。  しかし、塾や予備校から国語の授業はなくならないし、いまだに国語の参考書は出版され続けています。  これは「すでにある理論をいかにわかりやすく伝えるか」という目的のためではないでしょうか。  僕にも国語を教える機会がありますが、残念ながら「新発見の解法」を伝えることはできません。「自分で発見した!」と思った解法も、後で調べたら、すでに参考書に載っていて・・・なんてこともしょっちゅうです。  だからこそ、僕も「わかりやすく」をテーマに努力し、それなりの水準に持っていけたこともあると自負しています。まだまだ努力は尽きないですが。 ・・・考えてみたら、こういうことは、国語に限ったことではないかもしれないですね。  さて、本書ですが、これが「わかりやすい」・・・!  前述のこともあるので、新しい理論が展開されているわけではありません。しかし、噛み砕いて、とてもわかりやすく「読解」を解説しています。  ハッキリ言って、学習参考書をなめていました・・・。ガッデム。  それから、後藤さんはやみくもに読書をすすめることを懸念しているようです。そして、その読書が適切に行われるために、まずは読解力を身につけようというのが考えみたいです。  本書の帯に「大人にも再発見が続々!!」とあるとおり、誰が読んでも改めて気付くことはあると思います。あくまで対象は小中学生なので、物足りなさを感じる方もいるでしょうが。  ホント、僕の説明・解説と同じくらいわかりやすいな。(←強がり) 【目次】 はじめに 第0回 やさしい読解力の世界へ ようこそ 項目別索引 第1回 シュコンシュコンシュコンシュコン 評論文の組み立て 第2回 ぼくは君であなたは私? 小説の読み方、登場人物を整理しよう 第3回 規格が合わなきゃつながらない!? 接続詞入門の巻 第4回 雨だから宿題やらないってアリ? 因果関係の接続詞「だから」 第5回 大切なとこと、そうでないとこ!? テーマの重要性 (中略。第49回まで解説をしています。) フィナーレ 第50回 またお会いできることを祈りながら

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