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還暦以後 の商品レビュー

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2015/02/21

 「勝海舟」の専門家として著者の「凄さ」はわかっていたが、「還暦以後」を扱った本書においても「勝海舟」や「徳川慶喜」などは実に興味深く読めた。  明治期の有名人が個人的にどのような関係だったのか、キャラクターが目に見えるようにわかように表現することは、本来は「フィクション」の世界...

 「勝海舟」の専門家として著者の「凄さ」はわかっていたが、「還暦以後」を扱った本書においても「勝海舟」や「徳川慶喜」などは実に興味深く読めた。  明治期の有名人が個人的にどのような関係だったのか、キャラクターが目に見えるようにわかように表現することは、本来は「フィクション」の世界なのだろうが、資料を極めれば「歴史」においてもそういうことができるということがわかった。  「牧野伸顕」や「原敬」でもその片鱗を見せているが、著者のこれらの大正・昭和に活躍した人物を対照とした本格的な著作をもぜひ読んでみたいとも思った。  しかし、「谷崎潤一郎」などの文学の世界や「石川丈山」などの漢詩の世界はまったくわからない。  これも一つの世界なのだろうが、著者の博識には驚きつつも、まったく興味はわかない。  本書は、「このような視点もありだな」という点では納得できる本であるが、扱う人物はむしろ「歴史的人物」に絞ったほうがよかったのではないかとも思えた。

Posted byブクログ